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出版社内容情報
ソノ男共、怪力乱神ヲ語ラセズ
時は昭和20年。場所は東京亀戸で。敗戦後の混沌とした日本を生き抜く男が二人。紙芝居屋を営む不器用な男が二人。その名、茶楽呆吉郎と襟之井刀次と申します。不死の呪いに機械仕掛け。二人が掲げる看板は、『不思議問題解決承リマス』
内容説明
時は昭和20年。場所は東京亀戸で。敗戦後の混沌とした日本を生き抜く男が二人。紙芝居屋を営む不器用な男が二人。その名、茶楽呆吉郎と襟之井刀次と申します。不治の呪いに機械仕掛け。二人が掲げる看板は、『不思議問題解決承リマス』
著者等紹介
伊藤ヒロ[イトウヒロ]
いくつもの分野で活躍中の小説家兼フリーライター
峰守ひろかず[ミネモリヒロカズ]
1981年生まれ。2008年『ほうかご百物語』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流言
43
戦後×怪異×史実。第二次世界大戦を終えた日本という舞台とその闇に潜む超常がよく噛み合っておりエンタテイメントの膂力が高く、このエピソードが現代でも有名な○○に繋がるのだ……という落ちも巧い。戦後の闇に潜む怪異は、リアルとはほど遠い幻想の存在であるはずなのにそれがシームレスに現在と繋がっているのを感じさせてくれる。と、すごく面白いんですけど、結局トラブルが起きても白兵戦で解決する!(それが可能である)というスタンスがおどろおどろしい戦後の闇の暗さを弱めている気がしてしまう。オカルトと現実のバランスは難しい。2016/04/03
佐島楓
36
うーん、面白くなくはないんだけれど、どうしても某先行作品の影がちらついて消えない・・・。2016/05/19
瀧ながれ
28
こういう、史実と創作物をうまいことごちゃ混ぜにした作品、すごく好きです。「鐵」の巨大人型とか、乱歩の「芋虫」を思わせるエピソードとか、双子の美少女と巨大な蛾とか、もとになったモチーフの種明かしがうまくされていて、どの短編もにやにやしながら読みました。どうやら、いまのわたしの知識では取りこぼしも多いので(松本清張も読まねば)、またしばらくしたら読み返したいです。主人公三人の背景がいまひとつクリアじゃないので、続きも読みますけど、…べつにクリアじゃなくていいのかもな。会話が楽しく、かっこいいお話でした。2016/06/26
ソラ
21
昭和20年代の戦後の混乱期特有の陰謀論とかそういう胡散臭い設定が好きなので楽しく読めた。短編のオチでこれが実はのちの~になったみたいなのが特に好き。2016/04/03
ymartak
15
昭和20年代の戦後混乱期の東京を舞台として、怪異の関わる様々な事件を特殊な力を持つ2人組+謎の少女が解決する連作。特筆すべきは、共著の2人が各々担当の主人公をメインとしたエピソードを交互に書き分けている点で、主役2人の内面や特徴をはっきり出しつつも一冊の物語として違和感を感じさせない統一感がある。さらに、各エピソードには必ず実在の事件・人物・創作物とのリンクが仕掛けてあり思わずニヤリとさせられる。全体的にテンポも良く、非常に楽しませてもらった。2016/02/22