角川文庫<br> 眠れる森の惨劇―ウェクスフォード警部シリーズ

角川文庫
眠れる森の惨劇―ウェクスフォード警部シリーズ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 525p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042541240
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

五月十三日の月曜日はその年、もっとも不吉な日だった。ウェクスフォード警部の部下マーティンが、銀行強盗に殺されたのだ。そして同じ日の夜、高名な社会学者が住む森の奥の豪奢な館から緊急通報が入った。「助けて、早く来て、早くしないとみんな殺されてしまう」強盗殺人と森の奥での一家惨殺。二つの事件に何らかのつながりがあることを確信したウェクスフォードは鬱蒼たる森に潜む狂気に近づいていく。が、不可解な出来事の連続で、謎はどんどん深まりゆくばかりだった…。待望のウェクスフォード警部シリーズ。本格サスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

14
第15作。10作辺りから著者の息切を感じたが、前作辺りで復調したようだ。相変わらず主人公の娘絡みの家庭波乱を折り込みつつ進む。主人公の部下の部長刑事が、私用で銀行を訪れた際、偶々行きあった強盗に撃たれて殉職する。この事件がその後に起こった一家惨殺事件とどう絡むか興味があったが、これ迄のこの部下の扱い同様やや冷淡な展開だ。その後、作家で人類学者、変わった強い性格の老女が支配する館で、その娘夫婦が殺され、孫娘が生き残る。家族の異様さ、英国の階級意識、冗長乍ら性格をくっきり表す会話表現等、相変わらず飽きさせない2025/05/23

Tetchy

5
今までミステリとは、事件が起こり、その事件に関する犯人、動機、手法といった様々な謎を主人公とともに探り当てる、その過程を愉しむものだと思っていたが、本書を読んでいる最中はそういう風には思わなかった。ミステリとはある事件をきっかけに、それに纏わる人々を活写し、またそれによって起こる登場人物達の様々なドラマを読み解く物なのだな、そういう風に感じた。前者は「推理」小説であり、後者は推理「小説」となるのだろう。しかし本作はその双方の魅力を兼ね備えていた事を、結末で思い知らされた。2009/04/15

きうりっち

3
レンデルの翻訳が全くといっていいほど出なくなったので仕方なくアマゾンで読んでなさそうな本を原書でいくつかキンドルにダウンロードしたうちの1冊。翻訳がないと思っていたらあった。以前に読んでいたのも忘れていたし内容も憶えていなかったので面白く読めた。ただ、なにしろ英語がおぼつかないので肝心の犯人がえっ、この人とデイジーはどこで接点があったんだろうかというところが分からないままだった。支配的な祖母に反発する孫娘の気持ちも良く分かるし並行して起きているウェクスフォードの娘のボーイフレンドに対する苛立ちも分かる。2017/01/12

菱沼

2
ウェクスフォードの家族関係が裏地のように描かれていて面白い。これも再読。すっかり忘れていた。ウェクスフォードがデイジーに惹かれる部分を読んで、宮部みゆきの『心とろかすような』を思い出した。やはりそういうことでしたか。2016/10/12

shiaruvy

1
【H12.04.25 初版】 コメントあとから 2015/05/06

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