角川文庫<br> 唾棄すべき男

角川文庫
唾棄すべき男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 326p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042520078
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

79
【刑事マルティン・ベック】シリーズ第7弾。〔再読〕病気入院中の警部が、惨殺される。ベックたちが捜査すると、警察権力にまみれた現代社会の問題警部であった事が判る。彼の取り巻きが警察内部に存在し、反対に市民の中には彼に恨みを持つ人々も居て、ベックたちの捜査は難航する。彼が権力を悪用した事は間違いないだろうが、家庭に戻れば普通の夫で父親だった事に、複雑な思いが強い。自分の正義を確信し、他人の正義に耳を傾けなければ、権力を持つ側は暴力を正当化していくのだろう。本シリーズは、今だに警察小説の最高峰のひとつだと思う。2021/03/01

飛鳥栄司@がんサバイバー

26
陰と陽。表と裏。捜査を進めていくと、被害者のニーマンには救いようのない闇ばかりが暴かれていくが、その半面私生活での光があまりにも反比例しすぎているせいで、余計に光が吸収されていく闇のインパクトが強い。唾棄すべきは、個人なのかそれを取り巻く人間を含めた組織なのか。クライマックスへ進む捜査も陰と陽の対比も面白い。犯人の実家でのベックが進めいてく「静」の捜査と、コルベリとラーソンが巻き込まれていく「動」の捜査。その見事な対比にベックを始めとしたレギュラーキャラクターが挑んでいく、シリーズ屈指の秀作である。2019/01/17

22
ベックさん〜、何と心配な終わりかた…。現役の警察官の生まれが、1930年代って、改めて(@_@)古さを感じないのが謎です。シリーズぼちぼち進めます。2021/06/19

きょちょ

16
学生時代、シリーズ最高傑作と思った。 今読み返してみると、少し迷う・・・。 それは、この作品は1970年代出版であり、その後出現する作家に多大な影響を与え、この作品以上に、政治や警察組織の腐敗や圧倒的バイオレンス小説が出回り、それを堪能し続けた私の「今」が迷わせるもの。 現代の警察小説を好んで読んでいる方々も、この作品には若干の不満があるかもしれない。 しかし、当時このような警察小説はあまりなかった。 日本では漫画の「ワイルド7」位だったかしら? 当時、特にラストは大いに興奮しました。 ★★★★★  2016/05/27

Ribes triste

15
マルティン・ベックシリーズ。病気療養中のニーソン警部が惨殺される。捜査が進むうちに明らかになるニーソンのもう一つの顔。予想外の展開でした。コルベリとラーソンのタッグがカッコいい。そして思うのは、やっぱり刊行順に新訳で読みたい!角川さん、続きを出版してください。2018/07/04

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