感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
70
マルティン・ベックシリーズで一番、名高い『笑う警官』を読んだのはずっと前だ。だが、シリーズでは本書が第一作目で『笑う警官』が第9作目だったなんて!?アメリカから来て無惨な死に方をした若い女性。迷宮入りになる可能性も視野に入れた上、彼女の生前の関係を地道に調べていく。その時、暴かれていく被害者の人間性に私情や予断を入れない上、加害者も自分達と同じ人間であると頭の隅にとどめておく姿勢が素敵だ。これぞ、警察官の鑑だ。しかし、流石にソーニャを囮に使い、危険に陥った時はその危なっかしさにハラハラしましたが・・・。2024/03/17
背番号10@せばてん。
25
1993年12月14日読了。刑事マルティン・ベック_第1弾。原題は『Roseanna』。旧訳は『ロゼアンナ』、新訳は『ロセアンナ』。もちろん、あらすじは忘却の彼方。1993/12/14
さくら@読メやすみやすみ
16
北欧ミステリーはどんよりした印象があり苦手意識がありましたが、面白かったです。地味で、展開が早いわけでもなく、話にひねりがあるわけでもありませんが、何故か引き込まれる魅力があります。 あとがきは読まない方がいいと思います。違う巻のネタバレがあります。最後の最後に配慮のなさに驚きました。 ★★★2017/08/14
うみ
10
北欧ミステリーに初挑戦!マルティン・ベックシリーズ第1作目。どんでん返しがあるでもなく、ひたすら地道に情報収集を経て、犯人を囮で捕まえる。今まで読んだ海外ミステリーと一味違った作風でしたが、思いの外楽しめました。シャーロック・ホームズシリーズのホームズがワトソンや読者の私達に最後の最後まで手の内を明かさず、どんでん返しがあったりする面白さとは反対に、マルティン・ベックシリーズは刑事たちと共に被害者像、犯人像に迫っていく面白さがあると思いました。シリーズ追ってみたいと思います!2017/09/13
akiko
8
「笑う警官」を勧められて、せっかくなのでシリーズの1作目から読んでみた。50年以上前の作品でスウェーデンという馴染みのない国の事件。派手な話ではなかった。主人公のベックよりコルベリやアールベリに親しみがわく。アメリカのカフカの電報が、何気に面白い。2018/12/06