出版社内容情報
刑事ロビショーは、CIAやマフィアとの関わりを持つソニエ家を昔から知っていた。その一家の長兄が命を狙われ、警官が犠牲になった。ロビショーは否応なしに、一家に渦巻く近親憎悪と殺意に呑み込まれていく――。
内容説明
刑事デイヴ・ロビショーは、子供の頃から、ニュー・アイビーリアのソニエ家の三人を知っていた。彼らのCIAやマフィアとの関わりも、元KKKの人種主義者との繋がりも。そして、ルイジアナのバイユーの夜さながらに暗く濁った、この三人の凄惨な生い立ちのことも。そのソニエ家の長兄ウェルドンが何者かに命を狙われ、捜査にあたった警官が殺害された。ロビショーは否応なしに、一家に渦巻く近親憎悪と殺意の渦中に呑み込まれていく―。MWA、CWAに幾度となく輝く現代最高のミステリ作家が放つ、待望のシリーズ最新刊。
著者等紹介
バーク,ジェイムズ・リー[Burke,James Lee]
レイモンド・カーヴァーが編集したThe Best American Short Storiesなどに名を連ねていた文学畑の出身。大学でクリエイティヴ・ライティングを教えながら、『ネオン・レイン』でミステリに転じ、同主人公が登場するシリーズ第3作『ブラック・チェリー・ブルース』で’90MWA長編賞を受賞。ロッキー山脈の北部、モンタナに暮らす
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がぁ
3
タイトル、悪すぎ。そしてこの作品は問題の設定に少し難があって、主人公ののめりこみ方に共感するのが難しい。悪霊退散!に近いおもむきがあり、そういう意味では「呪」なのかもしれないが。それでもぽちぽちと頑張って読むのは、醜悪な人間性のなかにも光る「何か」を感じることができるからだ。2012/08/30
やまだだ
1
3読目。角川文庫。人間関係の濃さ、南部風物の重すぎる存在感、登場人物たちの異常さ等々に胃が痛くなる作品です。この人の小説は大体そうですが。J.L.バークは(本作と『エレクトリック・・・』は特に)大胆にスーパーネイチュアな要素を織り込むので、ストレートアヘッドなハードボイルドファンは抵抗を覚えるかも知れません。でもそれは元アル中という経歴を持つ主人公の幻覚症状だとも読み取れるわけで、剛毅ながらも繊細な男の肖像を描くことに成功しているとわたしは評価します。何様でしょうね私。ともあれド傑作です!2013/01/06
Ryosuke
1
松2009/07/08