角川文庫<br> バスク、真夏の死

角川文庫
バスク、真夏の死

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  • サイズ 文庫判/ページ数 332p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042450016
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

全ヨーロッパが異例の上天気を共有したかのような、大戦前のある最後の夏。バスピレネーの温泉町の青年医師、ジャン‐マルクが、町へ静養に来ていた娘、カーチャと知りあったのはそんな夏の1日だった。彼女には双子の弟がいた。弟のポールと彼女は驚くほど似ていながら、印象はまったく異なった。ジャン‐マルクはカーチャに惹かれる一方、ポールの不思議な、悪魔的魅力にも気づいていた。そして美しい夏の終る頃、彼はポールとカーチャを結ぶ奇怪な絆、避けようのない悲劇の訪れを悟るのだが…。『シブミ』の著者の異色スリラー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

24
恋愛ものの古典ミステリ、と思って手に取ったのだけど、いやもう圧倒されるサスペンスと衝撃的な展開の連続にめまいがしました。ラストのラストが本当に衝撃で、せつなくて。時代を感じる話ではありますが、途中で読むのを止められなかったのは確かです。それこそ、こんな話はもう過去、現代ではありえない、ということになっていてはくれないか。舞台となったバスク地方のお祭りの描写が印象的でした。2020/10/24

寧々子

9
20年前の夏の出来事。 飾らない人柄のカーチャに魅了されたジャン・マルクを遠ざけようとするカーチャの双子の弟ポール。 ポールの嫌味な物言いにはハッキリとはわからないものの何かが仄めかされ、研究熱心な学者肌の父親に対する警戒心は緊張感がはらんでいたりと、ただの恋愛話では済まされないことが暗示されているので、一体何が起こるのかが気になってしまい、思った以上に早いペースで読み進めることになりました。 確かに、驚きは待っていました。 でも、あんな後味の悪い驚きが待っていると知っていたなら読まなかったのに・・・2016/07/15

ノベツ

8
爆弾の横で青春ラブストーリーが語られるようなハラハラする傑作。医者なのに戦争に志願し、一兵卒として最前線に行きたくなるような青春時代の事件とは何だったのか、じわじわと語られる。 長文感想⬇ https://note.com/nobetsu/n/n2624ad2e28ae 2020/12/09

Tetchy

8
期待して読んだのだが…。期待が過ぎたのだろうか…。内容が魅力的ではなかった。2009/02/27

c2c

6
物語が始まってから全体の8割くらいまでは、カーチャに次第に弾かれていくジャン-マルクの恋心を描いたロマンスに見えた。。最後の50ページで甘い気持ちが一気に吹っ飛んだ。なんていったらいいのかわかんないけど。美しさと狂気と悲哀が混じり合った衝撃のラスト。すごく骨のある作品だった。 鬼才としかいいようがない作家。2011/07/31

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