感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
41
紀元前14世紀のエジプトの医師シヌヘの一代記。彼の回想は、葦舟に乗せられて川に流された自分が医者センムトとその妻キパに拾われたことから始まり、自分も医者になりアメンホテプ3世の死に立ち会ったことや友ホレムヘブとの出会い、美女に惑わされて国を捨てることになったことと流れていって、上巻の時点でもう波乱万丈。それが、まるで見てきたかのような古代エジプトや周辺諸国の情勢や風俗とともに生き生きと描かれていて、本当にパピルスを繙いていると錯覚してしまうほど。シリア、ミタンニと放浪しバビロンを高飛びしたところで中巻へ。2017/07/04
スターライト
8
ツイッターのTLで流れてきたので読んでみた。紀元前14世紀のエジプト人医師シヌヘの生涯をたどった物語。冒頭は若気の至りからか女性に入れあげ、自分の財産という財産を貢ぎ、その上両親の財産やお墓までも捧げたにもかかわらず失恋。無一文になりながらも元使用人カプタを伴いテーベを出奔する。作者はフィンランドの人とのこと。中巻に続く。2018/03/04
まりみ
4
フィンランド人の友人に進められて。全くフィンランド文学って知らなかったから新鮮。ムーミンは厳密に言ってフィンランド文学とは言えないだろし。それにしてもなんでフィンランドでエジプトだよ、と思ったけど、作家が一度もエジプトに行かずにあの時代に書いたというのを友人に聞いて納得。フィンランドの人はあの辺りの土地にきっと憧れがあるに違いない。ある種の切なさも感じる。本編は壮大なエジプトの歴史を個人の人生から振り返る。諸行無情感いっぱい。2009/06/28
saba
3
エジプトの王国時代が舞台なのでてっきりエジプト文学かと思ったら、フィンランドの作家さん。波瀾万丈の大河ロマン。主役がシヌヘ、美しいお姫様がバケタモン、シヌヘを誘惑し破滅させる美女がネフェルネフェルネフェルという名前なのは…しかたないのか…?2012/07/24
Yukotococo
3
ものすごくたのしかった。旅をした気分。人の人生を丸々書いた物語。シヌエは人間味があり何とも言えない良さ。善人では決してなく、間違いも失敗もする。とあたりまえの人間描写がとても上手で、読者の心を掴んでしまいます。ナイル川 乾いた空気 砂ぼこり 体全体を使いながら読み感じました。
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