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内容説明
十七世紀のボストン。戒律の厳しい清教徒社会で、一人の女が広場のさらし台に姦通の罪で立たされていた。罪の子を胸に抱いたヘスターは、生涯、その胸に“姦淫”を意味する赤いAの字を縫いつけねばならないといいわたされる…。ヘスター、彼女と姦通して苦悩する若い牧師、裏切られて復讐に燃える夫の三人の姿と心理を鋭く追求し、光と影を交錯させながら人間の悲哀を描いた傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
46
ピューリタン時代にはその愛は許されない。罪を問われ、見せしめと悔悟の日々。 それでもプリンとパールは強く生きる。 この描写がホーソンの素晴らしさ。2024/12/08
乙郎さん
5
序文で挫折しかかったけど、本編が面白い。硬質な文章と、登場人物の内面に切り込んでいく視点が現在でも刺激的。宗教色が強いので万人向けではないだろうが、「罪」というものに関して深く考えたいのであれば一読の価値はあると思われる。ラブストーリーとしての読み方もできるし。2009/03/17
ぷてらん
1
重い。序文が長すぎて別の短編が入ってるのかと思いました。緋文字をつけたヘスター、若き牧師ディムズデイル、ヘスターの元夫チリングワークス。それぞれの感情、罪との向き合いかたが細かく描かれ当時の倫理観というか宗教観がうかがえました。ディムズデイルの苦しみと陰湿なチリングワークスの復讐の中で、ヘスターの強さが印象的でした。ろくな結末じゃないんだろうとは思っていたけど、やっぱり二人にはニュー・イングランドから離れて幸せになって欲しかった。二人とパールが真夜中の処刑台に手をつないで佇む場面が、悲しくも美しくて好き。2016/06/30
mistral
1
『音もなく少女は』に言及があったのでちゃんと読んでみる。時代背景が頭に入ってないせいで、すごく難解。2011/11/09
戸田健太朗
1
あんな長い序文とか必要ないように思うし、表現などまわりっくどくて内容のわりに分量があるんで、今の観点からするとかなり退屈です。人を解放するために作られたはずの宗教から開放されるためにこれほど骨を折るなんて本末転倒。2010/01/27
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