出版社内容情報
ルイス・キャロル[ルイスキャロル]
著・文・その他
河合 祥一郎[カワイ ショウイチロウ]
翻訳
内容説明
ある昼下がり、アリスが土手で遊んでいるとチョッキを着た白ウサギが時計を取り出しながら、急ぎ足に通り過ぎ、生き垣の下の穴にぴょんと飛び込みました。アリスも続いて飛び込むと、そこは…。チェシャーネコ、三月ウサギ、帽子屋、ハートの女王など、一癖もふたくせもあるキャラクターたちが繰り広げる夢と幻想の国。ユーモア溢れる世界児童文学の傑作を、原文の言葉あそびの楽しさそのままに翻訳した、画期的新訳決定版。
著者等紹介
キャロル,ルイス[キャロル,ルイス][Carroll,Lewis]
1832‐1898。イングランド北西部チェシャー州出身。本名:チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン。数学者であり、作家。母校オックスフォード大学で数学講師を務めていた際、学寮長リドルの次女アリスのために書き下ろした物語が、『不思議の国のアリス』(1865年)の原型となる
河合祥一郎[カワイショウイチロウ]
1960年生まれ。東京大学およびケンブリッジ大学より博士号を取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授。イギリス演劇・表象文化論専攻。著書に『ハムレットは太っていた!』(サントリー学芸賞受賞)など、気鋭のシェイクスピア研究者であり、新訳も手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
284
『アリス・オンパレード』第6弾。角川文庫の新訳。訳は河合祥一郎。彼は「サントリー学芸賞」を受賞するなどシェイクスピアの研究者として著名。現在刊行中の角川文庫の新訳シェイクスピア全集の翻訳もこの人。さて、『アリス』だが、河合は「訳者あとがき」で、「英語の響きのおもしろさをできるかぎり日本語で表現するよう努め」たと述べているが、まさにそれは他の訳に比して、もっとも成功している点だ。とりわけ、篇中に含まれるいくつかの詩において顕著だ。絵はテニエルだし、訳文、解説ともに優れ、しいて1冊というなら本書がお薦めだ。2013/08/22
kaizen@名古屋de朝活読書会
165
第一章では 姉さんのそばにすわっていたアリス。 白ウサギがたいへんだたいへんだ遅刻しそうだ。穴の中に落ちていく。 不思議の世界に入っていく。何を象徴しているのかまでは理解していない。不思議なことは楽しい。2013/05/06
ムッネニーク
155
84冊目『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル 著、河合祥一郎 訳、2010年2月、角川書店) 超有名な文学作品ながら、今回が初読。言葉遊びを見事に翻訳している河合祥一郎先生の手腕に感服。不条理ながら、可愛らしい物語。しかし、どこか現実社会への皮肉や嘲りのような毒気を感じさせる。時代を貫く普遍性があり、とても150年以上前の作品とは思えない。 あと100年は余裕で生き残る作品だろう。 「ここじゃあ、みんな気がくるってるんだ。」2021/10/10
けいご
117
何も知らない幼い頃は、お祭りのりんご飴やキャンプファイヤーの怪しい炎や少年自然の家の不気味な蛍光灯に群がるゲジゲジなど初めて目にした世界の全てが不思議で奇妙で怖くて面白いものとして目に写っていて、ひょんな拍子に「人ではない何かが見えてしまうのではないか?」なんて思っていたな〜っと大人になると思い出せなくなる記憶を呼び覚ましてくれたそんな1冊でした★永遠の輝きの様な夏休みを持っていたあの頃は僕は不思議の国のアリスだったんだな〜なんて懐かしい気持ちになりました★2021/09/23
かみぶくろ
98
ハンプティダンプティが出てこない!っていう令和最大の衝撃。2019/06/22