出版社内容情報
ブロンテ三姉妹の一人、エミリーは、このただ一編の小説によって永遠に生きている。ヨークシャの古城を舞台に、暗いかげりにとざされた偏執狂の主人公と、その愛人との悲惨な恋を描いた傑作。ブロンテ三姉妹の一人、エミリーは、このただ一編の小説によって永遠に生きている。ヨークシャの古城を舞台に、暗いかげりにとざされた偏執狂の主人公と、その愛人との悲惨な恋を描いた傑作。
E・ブロンテ[イーブロンテ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
67
純愛、悲恋として名高い話だが、キャサリンとヒースクリフの愛情は本当に純粋で対等なものだったのだろうかという疑問が最後までぬぐえなかった。ヒースクリフの環境を良くするために結婚しようと考えること自体、キャサリンにはヒースクリフと結婚する気はなどなかったということなのではないかと思うのだけど。ヒースクリフの執念深さは確かに嵐が丘そのものだけど、それも心に響くものではなかった。2016/08/12
Vakira
19
東京上野の東京都美術館に「バルテュス展」を見に行った。バルテュスは小説の挿絵を描いていた事があり、その小説は「嵐が丘」だったので、今までの読みたいと思っていた本を飛ばし早速読んでみました。背表紙のあらすじにもあるように金と家柄を求め去って行った恋人への復讐劇といった話。ヒースクリフは徹底して復讐をしていき、その矛先は2世へにも及ぶ。子供達へも復讐の対象にするなど、今の感覚では考えられず、なかなか読んでいて辛い。自分自身も追い込んでいないと復讐など出来ないだろう。それだけキャシーを愛していたいたということか2014/06/14
無花果
18
数回読むことに挫折したこの本。でもついに読み終わった!(^^)!どの登場人物たちも全く好印象ではないけど、特にヒースクリフには『あんたこそ悪魔だ!』と何回思ったことか。人は生まれ持った性質も大事だけど、環境によって大きく左右されるんだよね。ヒースクリフの標的の一人、ヘアトンがいい例。本当に可哀想。復讐に燃えるヒースクリフがとった行動は強烈。もしヒースクリフと一緒にいたらおかしくなるのは間違いない!絶対関わりたくないなぁ。2013/09/27
mstr_kk
13
「じつはこれまで挫折してきた歴史的作品シリーズ」として読みました。冒頭が非常に複雑でしたが、何とかかじりついていきました。名をめぐる物語であり、フォークナーの『アブサロム、アブサロム!』に似ていることがわかってきて、のめり込むことができるようになりました。中盤がものすごくよかったです。キャサリンという人物の強烈さ。嵐が丘に戻りたいという気持ちと病気によって引き起こされる狂乱に心を打たれました。ただ、彼女の死後はうまく物語がまとまっていかず、やや物足りなかったかなと。生涯ベスト級かとも期待したのですが……。2016/12/30
kaizen@名古屋de朝活読書会
7
NHK Jぶんがくで取り上げていたので手に取りました。 Jぶんがくで、主要な登場人物と主要な場面の説明があったので、なんとか読み進めることができました。 興味が沸かない題材だと感じた場合には、別の視点を掴むといいかもしれないことが分かりました。2011/11/06