内容説明
モンタギュー家の一人息子ロミオは、ある夜仇敵キャピュレット家の仮面舞踏会に忍び込み、一人の娘と劇的な恋に落ちる。が、彼女はまさしくその仇敵の一族の一人娘ジュリエットだった。固く永遠の愛を誓いあう二人だが、運命は逃れようのない破滅へと加速してゆく…。世界恋愛悲劇の代表的傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
detu
24
対談集『解読シェイクスピア』を読んでいたが、そもそもシェイクスピア読んだことなくてとりあえず王道『ロミオとジュリエット』。若い頃オリビアハッセーの映画を観たことあったけどあまりピンとこなかったかなあ。ニーノロータのテーマ音楽は印象的。それでもベランダのシーンは有名だ「ロミオ、ロミオ、貴方はどうしてロミオなの?」敵対同士の叶わぬ恋物語は有りとあらゆるオマージュに。苦手ではあったけど戯曲も悪くないかも。2021/08/11
フラチキさんです
8
★★★★★ 作者さん4冊目。かなり古いバージョンの読了です(登録者数少ない...)。かの有名なセリフが飛び出し読書中のテンションは最高潮。今作も悲劇に近いものでしたが、苦境の中に見出される2人の恋模様が最高に綺麗で心地よかったです。かなり読みやすくて面白かったなぁ。注釈付きって大事!2023/04/29
ぺんぎん
6
あれほどロザラインに焦がれ涙していたのに、あっさりジュリエットに心変わりしたロミオを戒め、「まことに若者の恋は心に宿らずして眼に宿るとみえるな。」と呆れるロレンス神父に共感すると同時に、打算や見栄など大人ゆえの汚らしさの無い、性急で無分別で無鉄砲なロミオとジュリエットの関係こそが幻の恋であり尊いとも思った。それ以上に、ロミオが貧乏薬屋から毒薬を買う時の台詞が名言すぎて、幻の恋物語が霞んでしまうレベル。鴻上尚史さんの解説も良い。シェイクスピアの作品は石炭であり、如何に演出家が燃やすかが重要なのだ。2025/04/21