内容説明
平凡なセールスマンのグレゴール・ザムザは気がかりな夢からさめたある朝、一匹の巨大な褐色の毒虫と変った自分を発見する。第一次大戦後のヨーロッパの混乱時代ことにドイツの精神的危機の中から生れ出たカフカの文学は、徹底的なリアリズムの手法によって純粋に象徴的なものを表現した二十世紀の人類の苦悩のしるしでもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
88
数年ぶりの再読。朝目覚めると巨大な毒虫になってしまっていたグレゴール・ザムザとその家族のお話。理由も原因も原因もなく…ということらしいけど、私には父親の事業の失敗のあとグレゴールが色々なものを背負いすぎたからでは?両親も妹もその気になれば働けるんじゃん!と思わずにはいられない。なんとも言えないやるせなさを感じるけどたまには読み返したい作品。同時収録の「ある戦いの描写」は私には少し難しかった。次に読んだ時にはもう少し色々見えてくるといいな。2015/09/09
Y2K☮
35
学生時代に買った旧版。カバーはこれではなく池田満寿夫のもの。毒虫になったら働けない。もし主人公が著者の投影なら、好機到来とあらゆる手を講じて本を読み、創作に励んだはず。そうしなかったのはできなかったから? あるいはザムザが根っからの仕事人間でそれを奪われたら何もないから? おそらく後者。つまり彼はカフカではない。そして彼の家族は楽をするために仕事人間の愛を搾取し、利用できなくなったら勝手な理屈で切り捨てた。その気になればアイツに頼らずとも大丈夫と。この実態を暴くことこそ意に沿わぬ労働を厭うカフカの本願か。2025/12/27
Junko
20
▼「カフカ」は冬休みの宿題の感想文で高校1年の時に読んだ。グレゴールがある日、巨大な毒虫に変わって、目を覚ます。その状態を「家族の助けなしでは生きられない難病」と捉えて感想文を書いた。苦肉の策の解釈ではあったが、あながち間違いではなかったと、今になってホッとしている。▼「ある戦いの描写」カフカ的エッセンスが凝縮された名作と書かれているが、「彼」が誰なのか人物像が定まらない。途中から「知人」とあるのは誰なのか?「彼」=「知人」なのか?何を書きたいのかさっぱり分からない。機会があったらまた読むことにする。2017/12/11
Junko
13
〈再読本〉前回読んだ時『ある戦いの描写』を読んでいて、何が書かれているのかさっぱり分からなかった。誰のことを言っているのか、誰の言葉なのか???▽ひと月ほど間を置いて読み直したら、理解できたような気になっている。空想、独り言、そんな感じだろうと。≪初期の重要な作品。文学的才能≫だそうだ。(入院中に読んだ本)2018/01/13
さきん
13
平凡なセールスマンのグレゴール・ザムザは気がかりな夢からさめたある朝、一匹の巨大な褐色の毒虫と変った自分を発見する。第一次大戦後のヨーロッパの混乱時代ことにドイツの精神的危機の中から生れ出たカフカの文学は、徹底的なリアリズムの手法によって純粋に象徴的なものを表現した二十世紀の人類の苦悩のしるしでもある。外見もやはり大事か?2015/07/20




