内容説明
軍艦が謎の怪物と衝突し、海に投げ出されてしまったアロナクス、コンセーユ、ネッドの3人。怪物の正体は、ネモ船長と名乗る謎の男が操る、潜水艦ノーチラス号だった。運良く救助された彼らの行く手には驚くべき発見の数々が待ち受けていた―。スリルと感動に満ちた海洋冒険小説の傑作。
著者等紹介
ヴェルヌ,ジュール[ヴェルヌ,ジュール][Verne,Jules]
1828年、フランス、ナントのフェイド島生まれ。ナントのリセを出たあと、法律の勉強のため訪れたパリでアレクサンドル・デュマ父子と出会い、劇作家を志す。ナダールが製作した気球に触発されて、63年に刊行した冒険小説『気球旅行の五週間』が大評判となり流行作家となる。H・G・ウェルズとともにSFの開祖として知られる。1905年没
花輪莞爾[ハナワカンジ]
翻訳家、作家。1936年、東京生まれ。東京大学大学院博士課程修了。19世紀フランス文学専攻。國學院大學名誉教授。芥川賞候補二回(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
27
☆4.5 (上巻から続き)特に氷山に閉じ込められて窒息死寸前になったシーンは緊張したなあ。会話のテンポも良いし文章レベルもちょうどいい。それにしても聞いたことなし・どんな形状なのか想像すらつかない海洋生物のオンパレード(=圏点だらけ)で翻訳するの大変だったろうな~と。ヴェルヌは本作を含めて5作品読んだけど、これ『神秘の島』に次ぐ面白さでした。2023/01/13
吉野ヶ里
11
小学校の時、初めてちゃんと読んだ本。再読。思ってたよりガチ。あと女っけがないので萌え要素が不足。しかたなくコンセーユとネッド・ランドに萌える。魚雑学に富んでいて、読んでいてかったるい。冒険パートと知識パートで明らかに読むスピードに差が出て草。旅に出たくなる。日常から離れて、ちょっとアカデミックな気分になりながら知的好奇心に囲まれて……。冒険小説として秀逸。ノーチラス号に乗ってみたい。あとネモ艦長、萌え要素の固まりだったのに何故か萌えなかった。インド人だったんですね。知りませんでした。2015/08/20
りゅ-すけ@読書の秋、本番。
10
いや~凄かったです。上巻も素晴らしかったですが、下巻の後半の展開はハラハラドキドキ、映画を観ているかのようです。コンセーユの飽くなき分類、教授の解説、難しい地名など読みにくい点は多々ありました。それを考慮しても古くささは無く、まさに冒険小説の鉄板。訳者のあとがきも印象的です。ネモ船長と教授たちは、科学の進化に飲み込まれ、翻弄され続ける人類を反映しているのかもしれません。いずれにしても、素晴らしい海底探検でした。2013/06/03
夏
8
下巻は終始ノーチラス号の中で物語が展開される。世界中の海を渡っているとはいえ、潜水艦というただ一つの舞台でこれほどまでに長い物語を創り出せるなんて、物語の大半が描写部分であるとしても、ヴェルヌの想像力は豊かだなと感じた。ただ、日本文学にはあまりこんなにも長い描写はないように思われるが、外国文学特有のものなのだろうか。魚の知識も幅広いし、ヴェルヌは一体何者なのか。読み終わっても少しばかり謎は残るままであるが、やはり全てが解き明かされるよりも、謎の部分がある方が物語に余韻が出て良いのかもしれない。2019/10/28
ゆりこ
6
子供の頃に読んで以来です。挿絵があれば海の生物の羅列も楽しく読めるだろうなぁ。生物の解説が続くページに目がすべるすべる…それでも海底世界の描写は目に浮かぶ美しさだったし、巨大真珠や巨大タコには胸躍りました。南極の海には苦しさを感じ、軍艦との遭遇にヒヤっとしたり。ゆっくり時間をかけて、時には世界地図を見つつ読み進めたので、一緒に世界の海を旅した気分を味わえました。でも実際だったらそっこー脱出したい。海底こわいよ~笑2012/05/04
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