感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまこ
6
再読。神々の長ヴォータンが人間の女に産ませたジークムントの子、英雄ジークフリートが森の中で成長し、やがてブリュンヒルデと結ばれるまでを描いたのが「ジークフリート」。そして、さまざまな思惑が複雑に絡みあった愛憎の果てに、ジークフリートとブリュンヒルデが死んでいくまでの話が「神々の黄昏」。神々の居城ヴァルハラまでもが炎に包まれ、指環だけがラインの乙女のもとに戻っていく。哀しいまでも儚い愛の美しさが胸に残る豪華絢爛な英雄叙事詩。2013/07/17
bluelotus
3
★★★☆☆ 欲にまみれた世界からいろんなものを犠牲にしてまた全ての始まりに戻る…という感じだろうか。これでもワーグナーのオペラよりもだいぶ短く簡潔にされたものということに驚きを隠せない。2020/03/17
greeneggs
1
おもしろかった!人物相関図もついていてわかりやすく、マンガなので気軽に読めてとてもよかった。コンラッドの「闇の奥」、三島由紀夫の「豊饒の海」のもとになっているとのことだが、そこまで私自身が関連させることができたかは疑問。「闇の奥」をもとにした「地獄の黙示録」を撮影中にコッポラは「豊饒の海」を読んでいたとのことらしいが、どれも違う作品にしか思えない。そこにそれぞれの作者の才能の素晴らしさを感じる。2020/07/06
HoneyBear
1
こんなに複雑で壮大な話を構想した(それも楽曲つきで)ワーグナーは凄いが、それをコンパクトなコミックにまとめたあずみ氏にも拍手。北欧の神話では魔力を秘めた指輪というモチーフが良く登場するのかな。指輪物語にも登場したけれど。ただ、コミックに慣れていない自分には漫画中の人物を判別するのが大変でストーリーを追うのに結構苦労した。原作はこれの何倍もの長さ・複雑さ(上演に約15時間!)だと言う。有名な曲のところだけ抜粋して聴けば十分だと思う自分は決してオペラ通にはなれないな。2015/06/22
Ikumi Kiki
0
神話には苦手意識を持っていたが、すら〜っと最後まで読むことが出来た。しかも面白い。これは漫画だったからと言うより、あずみ 椋氏の構成力のおかげなんだろうと思う。他の作品でも北欧神話をベースに描かれていらっしゃるようなのでチェックせねば。2017/06/23