内容説明
深夜のナースステーションに点る、患者からのナースコール。生と死が背中あわせの病棟に勤務する看護婦たちに緊迫した時間が流れる。生命の尊厳を守り、患者の心の声を聞き、ときにはその厳しさに涙することもある。だが、そんな彼女たちの笑顔にどれだけの患者が励まされてきたことだろう。「看護婦不足」「看護問題」という深刻な社会問題に問いかける、現役看護婦からの報告書。
目次
生命の尊さということ
女神たちの幻想
確かなものとて…
さまざまな昨日の後ろ姿
メルヘンの森
勇気ある男のすがすがしいシーン
慌ただしい朝と『コンチャック先生』
金木犀の香りと優しさと
生きて在ることと学ぶ姿の輝き
石垣綾子さんと「青春まっただ中」〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
13
看護の現場は病や死と背中合わせだ。病棟から生老病死、そして差別などの社会問題を考える。エイズは性の乱れによって感染するという患者への偏見があったと言う。他にも売買春の氾濫、エイズ患者の苦しみ、病棟の様子など、とりわけエイズ関係の問題が中心となっている。エイズの他にも文明と病、医療制度の問題等。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51506934.html2019/08/04
青葉麒麟
3
2部構成の内容。7割方がAIDS関連の話だった。今と違って1990年代はまだAIDSに関する間違った知識が多いから、AIDS患者が入院したと判ると他の入院患者達が拒否反応を示すのは歯痒い。3Kの職場って本当に大変だわ。2013/11/05
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- 和書
- 「終活」としての在宅医療