角川文庫<br> 何をかいわんや

電子版価格
¥550
  • 電子版あり

角川文庫
何をかいわんや

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041986134
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

人類最強の消しゴム版画家が十数年にわたり書きつらねた、初収録エッセイ。川島なお美に嫌悪感を抱く本当の理由、紅白歌合戦「紅白らしさ」の正体、「当社比」CMのお間抜けさ…。健康雑誌から4コママンガ誌まで、各雑誌を具に批評してみれば、果てはお中元と半透明ごみ袋にまで鋭く考察。「ナンシーらしさ」の粋がここにある。天衣無縫のメディア批評集。

目次

第1章 テレビ観天望気(ジャイアンツ原の最大のライバル、それは「原クン」という呼び名;日曜深夜、帰ってきた蟇目良が「おやすみなさい」と囁く ほか)
第2章 テレビ暴風警報(現代流行らない顔、図鑑;テレビで有名人になるための引っ掛かりとは? ほか)
第3章 CM警戒水位(「年下キラー」を押し出した両国予備校CM、山本陽子は正解;なぜ2女優の共演を?新・バファリンCMの不可解 ほか)
第4章 雑誌オゾンホール(おそるべし。『オレンジページ』がたくらむ「おせち改造計画」の先兵;知られざるオヤジ雑誌随一の読み物「松村邦洋のベスト10」 ほか)
第5章 暮らしの天気図(その本道は「子供だまし」。現代のミルメークを求めて;いかがわしくも怪しい「池袋」とのつき合い ほか)

著者等紹介

ナンシー関[ナンシーセキ]
1962年青森県生まれ。消しゴム版画家。2002年6月12日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

55
名言の数々。人の本質を恥ずかしいほどぶっちゃけるので思わず笑ってしまう。「一生懸命な前向きさでバタバタ生きる人をはたから見た時は違和感もある。そう言う人をウザったく思う。もうちょっと普通にできないか。」という冷めた目。ナンシーさんはいつもハタから見る視点がブレないアイデンティティ。世間をすべて愛すべきくだらなさで断じてしまう。単なるエッセイから汲み取れるがすべてが人間の生活活動全般はよくよく考えると滑稽な幻想であることを知悉した人だったんだろう。2015/08/04

猫丸

10
またナンシーだ。読書メーターがあって良かった。もう、どれを読んだかわからなくなっているが、登録が無いのだから初読なんだろう。川島なお美がテレビ局の廊下で車だん吉に会ったら、どんな挨拶をするんだろう?ナンシーならずとも気になる。今頃天国で本人に直接聞いているんじゃないか。「で、実際どうだったんスか?」なんて。2018/10/02

ルンルン

6
川島なお美は心のかさぶたである。気にしまいと思っても、思えば思うほどじっと見てしまう。触ってはいけないことも、はがしてはいけないことも重々承知だが、やっぱりぺりぺりとはがさずにはおれないのだ。 あー、上手い。表現がうますぎる。 個人的には テレビ消灯時間 のシリーズの方が面白いかな。2017/05/26

こっこ

6
★★★★☆ 仏文学者の鹿島茂氏の解説が秀逸である。本文中でもナンシー氏が吐露しているが、あの(今は亡き)川島なお美嬢?に対する異常なまでの相反した感情。見たくないのに見てしまい、気にしたくないのに気にかかってしまう屈折した感性。「テレビ的なものをすべて集約していた」なお美に対する「嫌悪の中の愛」。そしてテレビ的なるものとは「臆面もない自己肯定と恥知らずの自己愛の押し付け」なのである。してみると、このようなカオスの渦中に身を置いたナンシー関の死は、ある意味必然だったような気もしてくるのである。うーん。2016/07/24

あなた

5
松本人志が唯一認めていたテレビ批評家ってのがよくわかる。いとうせいこうが名前つけたんだよね。2009/07/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/448126
  • ご注意事項

最近チェックした商品