角川文庫
ツキコの月

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  • サイズ 文庫判/ページ数 331p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041973271
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

月夜の光に照らされ、父と踊った情愛あふれるタンゴ。賀集ツキコはその時の父の言葉を胸に、凛として生きてきた―。父の突然の死、唯一の肉親、弟の眞一郎との強い絆、幾多の激しい恋、そして芝居との出会いと心血を注いだ舞台の世界…。タンゴが響き渡る20世紀初頭のブエノスアイレスから神戸、東京、そして満州へ―。日本人移民としてアルゼンチンに育ち、女優として輝き続けたツキコの半生を描いた傑作長編。

著者等紹介

伊集院静[イジュウインシズカ]
1950年山口県生まれ。立教大学文学部卒。89年、『三年坂』で作家デビュー。92年、『受け月』で直木賞を受賞。他に『乳房』(吉川英治文学新人賞)、『機関車先生』(柴田錬三郎賞)、『ごろごろ』(吉川英治文学賞)など多数の著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

63
【月を愛でる読書会】「月のように輝く存在になれ」と父に言われた南米生まれのツキコの生涯を描く。南米移民、戦争が間近に迫っている暗さ、不穏さなどを背景に、アルゼンチン・日本・満州を渡り歩くツキコと弟の人生は波乱万丈だが、背景にも人物にもあまり深みが感じられないのが残念。2021/10/02

ダンデライオン

0
途中まではツキコを応援していたのだけれど、途中から少しずつあれっそうなっちゃうのか!とどうなるのかと不安になりながら読んでいきました。うまくいかない人生の中で強く生き抜くツキコの姿が印象的でした。2016/07/18

のん

0
20世紀初頭多くの日本人は政府から奨励され南米へ渡った。しかし南米での生活は苦しく日本へ戻っても辛い扱いをされた。 ブエノスアイレスで育ったツキコは父から月のように人々を照らす存在にと言われた言葉を胸にたった二人の姉弟で日本へ戻る。人々を照らせると感じた女優になったツキコと弟眞一郎。そしてタンゴと男達。タンゴを含め多くの踊りが悲しみ苦しみから生まれたように、ツキコの悲しみ喜び、過去のそばにはいつもタンゴがあった。最後のシーンも一人の女の生涯を感じさせる。演劇は彼女を捨てなかった。後書きの東山の言葉もよい。

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