角川文庫
宋姉妹―中国を支配した華麗なる一族

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784041954263
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0121

内容説明

二十世紀が始まろうとしていた中国で三人の姉妹が産声を上げた。財閥の娘として生まれた彼女たちは、アメリカで豊かな青春時代を過ごす。そして帰国した三人は、それぞれの伴侶を求めた。長女靄齢は財閥・孔祥煕へ、次女慶齢は革命家・孫文へ、三女美齢は政治家・蒋介石へ嫁いだ―。これはまた、彼女たちの人生の大きな岐路であった。様々な思惑が錯綜する、革命という時代のうねりの中で、それぞれに愛憎と確執を抱きながら生きた三姉妹。ときにしたたかに、ときに純粋に、己の信じる道を生きた三人の運命を描きつつ、激動の中国史を活写した、出色の歴史ノンフィクション。

目次

第1章 孫文と宋家の三姉妹
第2章 三姉妹の訣別
第3章 王朝の栄華
第4章 王朝のファーストレディ
第5章 「宋王朝」の抗日戦争
第6章 美齢、アメリカを席捲
第7章 王朝の終焉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真香@ゆるゆるペース

147
再読。20世紀が始まろうとしていた中国で、財閥宋家に生まれた三姉妹の宋靄齢・宋慶齢・宋美齢の生涯を描いたノンフィクション。彼女達は大富豪の孔祥煕、革命家の孫文、孫文の後継者の蒋介石の妻であり、教科書には出てこないが、近代中国史を知る上で欠かせない存在となっている。「ひとりは金を愛し、ひとりは権力を愛し、ひとりは中国を愛した」と人々から記憶された三姉妹は、革命の時代に翻弄され、愛憎と確執を抱きながら己の信じる道を突き進み、激動の20世紀を生き抜いた。覚悟と信念を持った女性はいつの時代も美しく、そして強い。2020/12/06

遥かなる想い

102
「昔、中国に三人の姉妹がいた。一人は金を愛し、一人は権力を愛し、一人は中国を愛した」。この不思議な魅力を持つフレーズを初めて耳にしたのは NHKスペシャルを、たまたま見た時だったと思うが…上記番組を作ったプロジューサーが書いた本を読んだ。同じアジアに住みながら、知っているようで実は何も知らない中国の近代を、「宋姉妹」という切り口でよく描いてある。革命家孫文の妻と、蒋介石の妻が姉妹である、というのも時代の波に 揉まれ続けた中国ゆえの事実なのかもしれない。

金吾

26
華麗な宋一族の姉妹を追ったドキュメンタリーであり、近代中国の歴史の一面及び中国人の戦略的な考え方がさらりと理解できます。西安事件の部分が一番興味深かったです。2021/08/19

金吾

24
姉妹のバイタリティーと中国のしたたかさを感じます。印象深い場所が、数年前読んだときと同じ場所でしたので自分自身として余り成長していないと感じました。2022/12/30

りー

23
1998年初版。「昔、中国に三人の姉妹がいた。ひとりは金を愛し、ひとりは権力を愛し、ひとりは中国を愛した」。三姉妹を通してみると、中華人民共和国、中華民国の複雑な歴史が分かりやすく見えてくる。長女=靄齢(あいれい)はもう1つの財閥=孔一族の御曹司と結婚。国民党の経済活動を下支えした。次女=慶齢(けいれい)は孫文と結婚。孫文の死後は統一中国の象徴的な存在となる。三女=美齢(びれい)は蒋介石と結婚し、国民党対アメリカ外交の主力として活躍する。3人の姉妹それぞれの個性が強烈に刺さる。ついでに桁違いで口も開く。2021/08/27

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