角川文庫<br> 日本の選択〈2〉魔都上海 十万の日本人

角川文庫
日本の選択〈2〉魔都上海 十万の日本人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 226p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041954041
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0121

内容説明

中国の経済の中心地―上海にあった共同租界に、十万人を超える日本人が居住したという。当時、日本人にとって上海は、パスポートなしで行ける一番身近な国際都市であり、ヨーロッパ列強と拮抗して、大陸を窺う橋頭堡でもあった。中国侵攻を拡大する日本に対して、不平等条約撤廃を叫ぶ中国民族主義の擡頭。坩堝のような上海。権謀と欲望の巷で出会った日中両国の知識人―魯迅と内山完造の短くも厚い交誼。

目次

1 上海共同租界
2 中国ナショナリズムの勃興
3 日中の絆
4 訣別のとき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

118
”上海租界”とは1842年の”南京条約”により開港した上海に設定された外国人居留地のこと。当初、英米仏列強の疎開地だったが、後の日本を含めて、共同租界と、フランスのフランス租界に再編され、これらを併せて”上海租界”と呼んだ。中国(清朝)が阿片戦争でイギリスに敗北し”南京条約”によって上海が開港させられ『第一次土地章程』で規定されている。これは中国側が外国人の活動範囲を制限しようとした、一種の隔離政策だったが、中国国内の騒乱(武装蜂起が起こり1年以上にわたり上海県城を占拠したため難民が上海に大量に流入した。2016/11/12

がんぞ

4
侵略をいうなら英国がアヘン戦争で開始したのだ/(司馬遼太郎『坂の上の雲』)「アジアの片隅に新しく誕生した国」は支那の革命に多大の援助をした。孫文は不思議な革命家で海外で大言壮語、国内(支那)で挫折し続け「革命未了」の遺言だけ(言っただけ)/清朝はアジア的中央集権停滞体制だから打倒された、が。新しい権力が国際的に認定される条件である条例厳守、公館安全確保は容易に行われない。列強の出先機関が集まって出来た国際都市上海、欧米にそそのかされた蒋介石によって上海事変が開始された。反日気運の民衆は「満州事変」に憤り…2014/08/01

unflyable

1
満州事変以前の上海での日本人と中国人の関わりを描いた著作。上海での動きのみをとらえているだけなので全体を語れるわけではないが、中国でのナショナリズムがどのように育ってきたのか分かり、興味深かった。2015/08/20

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