感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
268
久々の古賀新一さんのホラー漫画傑作集は、もう本当に究極のえげつなさで殆ど狂気の世界ですが一度その禁断の味わいを知ったら最後ヤミツキになる事間違いないでしょうね。『復讐』易者の黒井ミサの店にハッと目をみはる美女の客が来て占って貰い帰る道端で突然に倒れ、そこへ男二人の乗る車が轢こうとするがミサが駆け寄って制止する。ミサが魔法医学の病院へ運ぶと危なそうな院長が若い美女を見て興奮しながら盲腸炎の患者の盲腸を切除する。女が回復して帰宅するが先程の兄弟の兄が病弱な父の財産を養女に取られる事を恐れ寝室で彼女を刺し殺す。2022/01/26
鱒子
35
久しぶりに読みたくなって本棚から探し出した本。恐怖マンガの第一人者、古賀新一氏です。「みじめね。だからあの時死んでればよかったのよ。」エコエコアザラク エコエコザメラク ーーああ、やっぱりグロいっ!黒井ミサの設定が一貫しておらず、作品によってブレがありますが、そんなものはご愛嬌!! 目に星が入った少女マンガも描いておられたのは、すっかり忘れておりました。2017/04/17
eirianda
6
エコエコアザラク。少年チャンピオンで読みふけった昔を思い出しながら読む。こんな内容だっけ。当時はもっとゾクッとしたはずなんだが。今読むとあり得ない設定に突っ込みながら、漫画と小説の違いを考えてみる。今の漫画を知らないが、コマ割り描写は一瞬の切取りでしかなく、コマとコマの間の動きや心情を細かく表現できないな。子ども時代は柔軟な想像力で(設定の不備にも気づかず)その世界の真ん中に、絵を描く作者のごとく、自分を置くことができたのでしょう。ちょっとやそっとで動じない今の自分が、頼もしくもあり悲しくもあり。微妙。2014/02/03
永田 誠治
4
『エコエコアザラク』で学園ホラーを確立した古賀新一の傑作短編集。大部分は『エコエコアザラク』の黒井ミサのお話だけど、中にはノンシリーズもあり、なかなかの読み応え。作者は不条理やバッドエンドのお話ばかりか、主人公がかなりエグいことをやっててもサラリと描いてしまうのが作風と言える。ミサもいいやつなのか悪いやつなのか。許していいのか。たまにひどい目にあっても、あっけらかんとしている姿は気持ちいいくらい。どれも甲乙つけがたいけど、選ぶとしたら『妖子』。2022/03/31
読み人知らず
4
怪異だけど幽霊ではない。人が怖い2012/12/06