内容説明
のんのんばあと出会い、不思議なものに心惹かれる少年“ゲゲ”。遅刻三昧で算数0点の劣等生だが、絵を描くことは大好きだった。徴兵され南方へ、復員後は貸本漫画家の道へ。超貧乏暮らしの中、結婚し、子供も生まれ、そして人気漫画家に…その人生にはいつも目に見えないものや不思議なものが寄り添っていた。それを一身に感じ、そして描き続けてきた水木しげるの自伝漫画決定版。
著者等紹介
水木しげる[ミズキシゲル]
1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港育ち。貸本漫画家を経て、『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』の大ヒットを飛ばし、人気漫画家として多忙な日々に追われる。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2007年フランスでフランス語版『のんのんばあとオレ』が日本人初のベストコミックブック賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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美登利
80
水木さんの自伝的な漫画は何冊か読んだことは有るのですが、本当に幼い頃から戦争にいき、80歳を過ぎても海外に旅行するなど、精力的に活動されてる姿を通して読んだのは初めてです。ゲゲゲの女房は朝ドラも見て居なかったので、お二人の馴れ初めや生活ぶりもあまり知らず。すでに漫画家となっていたのに結婚後の極貧生活はびっくりしました。ガキ大将だった幼い頃、落第生だった学生時代、戦争中のラバウルの出来事、売れっ子になったのは中年を過ぎてから。どの時も霊や妖怪に魅せられ、死と近い体験をしつつ死を恐れない姿勢に感服致します。2016/01/07
Take@磨穿鉄靴
50
文庫本サイズのため小説だと勝手に勘違いしてたけど漫画だった。そのため買ってから積んであった。明日はレースで少し興奮しているため緩めの物を手に取る。子供の頃ゲゲゲの鬼太郎は怖かった。妖怪には親しみなど無くただただ怖かった。それでも見たかった鬼太郎の作者の自伝的お話。苗字は武良さんらしい。自分も武が付くのでちょっぴり親近感がわく。特に引っ掛かる所も無くツルリと読み終わる。南の島でのんびりしたいなあ。★★☆☆☆2018/03/31
キジネコ
43
当年91歳の水木さんの自伝、生まれてから近況までの逸話の数々、既知の事や「へえ (^-^)そうなんだあ」って、ビックリ情報もテンコ盛り。どんなピンチでも何かに守られてる!って強い自信が茂さんを何時も支えていたんですって。のんのんばあに教えてもらった不思議の世界の入り口、赤貧の渦中の貧乏神との経緯、意外な日本画家との師弟関係やアシスタントの猛者たち。死が常に傍にあり、異界との境界線上で過ごす日常の妖怪たち、妖精たちとの相思の関係も何やら羨ましい。手塚治虫や赤塚不二夫も好きだけど やっぱりゲゲゲが一番だなあ~2014/01/26
オレンジ・スター
24
水木先生の自伝の中でも、総集編に近い作品。幼少時代、戦争時代、貧乏時代についてはそれぞれさらに詳しく扱った作品はあるので、これは知ってる人間については、概要みたいな感じだが、どちらかというと、売れっ子作家になってからの世界妖怪行脚や、これまでの神秘体験が主である。常に先生の回りには神秘が憑いていて、もしくは神秘なものが先生を呼んでいたのかもしれないと感じさせられる。「こうして皆に支えられて生きてきたんだなぁ。百歳まで生きねばならんね。」 と語られていたし、我々もそれを疑わなかったのに残念です…。2018/01/29
じょり
23
なんだかのんびり進んだ本。ご本人の性格なのかわからないが、戦争中のことものほほんという感じがした。実際は片腕無くして大変だったと思うけど。何気にうちのばあちゃんより年下なんだ・・・2010/04/09