出版社内容情報
妖怪の力を封じる一族との戦いを描いた「妖怪危機一髪」。食べると体にカビが生える豆腐の恐怖を描いた「豆腐小僧」など、自然との共存共栄をテーマに、人間社会への風刺も込められた作品集。シリーズ第四弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
280
昔から大好きでしたが今年になって再び水木しげるさんとゲゲゲの鬼太郎の魅力の虜になりましたね。本当にいろんな発想の話があってハッと目を見開かされる面白い話ばかりで毎日読んでも少しも飽きませんよ。多分これは作家との相性というものでしょうね。今回も3つ紹介しますよ。『木の子』森の中で迷子になった女の子が森の精霊・木の子達に助けられ、毎日楽しく遊んで笑って暮らす内に家に帰る事を忘れる。その後5年が経ち美しく成長して森の中で遊ぶ裸の少女を週刊誌記者が見つけてスクープ記事にし、大金持ちの男が記事を見て我が娘と気づく。2021/10/01
たな吉
6
『めんこ天狗』めんこいです。『かくれ簑』と『タイムマシン』の読後感が、そっくりでした。2015/02/20
パピプペポ
1
人間界のせせこましい論理に惑わされない、水木さんはやはり妖怪の一種だったのではないかと思う。/15編中、12編は週刊少年マガジン、3編は週間実話。ちゃんと少年向けと大人向けに作り分けられている。ねずみ男は400年間清い身を守り続けておったのかw そして「吸い取りチ○ポ」のインパクトよ…/水木さんが描く森は、トーベヤンソンの森と似ている。巻末の荒俣宏との対談で「木が好き」とあったのも肯ける、もの凄い描き込みようである。込められている熱量が違う。芸術作品と言ってもいいのではないか。2021/02/03