内容説明
いまだかつて、これほど烈しい恋の句集があっただろうか?有夫恋(夫ある女の恋)。狂おしい生命の叫びを五七五に鋭く切り取り、一大センセーションを巻き起こした、珠玉の川柳句集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しちこ
4
高校生の時分に先生が紹介した「手が好きでやがてすべてが好きになる」という句が10年以上たった今も何となく耳に残っており、ふと読みたくなって調べたら「有夫恋」。手が好きで~の句から勝手に爽やかなイメージしか持っていなかったので、このタイトルにガツンとやられ中身にまたやられ、一気に好きになった。10代ではなく、今この本に遭えたのがきっとよかったのだと思う。2015/08/13
クレソン
3
包丁で指切るほどに逢いたいか、という句を知ってガツンと来ました。激しさを隠して生活を営むのがつぼポイント。年代で作風というか心境や状況の変わっていく様もわくわくした。一挙にファンです。あまり人の感想がなかったのが寂しい。2015/05/24
りりぃ
1
図書館本。たまたまネットで「包丁で指切るほどに逢いたいか」「手が好きでやがてすべてが好きになる」「ころしてよ頸に冷たい手を巻いてよ」の句を知って、図書館まで借りに走りました。近所の書店では売ってなかったので…。たった十数文字でこんなに揺さぶられるものなのかと心を奪われました。エッセイも借りて来たので読んでみます。2017/07/22
Gen Kato
1
再読。作者が紡ぎ、絞り出すことばの力に、ときに刺され、ときに酔う。自分の中の「川柳」観を根本から変えてくれた一冊。これからも読み返すと思う。2015/01/20