内容説明
食品会社広報室のＯＬ佐代子は、十年前からの男友だち加賀美と一年ぶりに再会した。しかし仲間を交えて定期的に会ううち、佐代子の心に違う感情が芽生えはじめた…。恋という一瞬のときめきが欲しいのか、それとも友情という永遠の休息を求めるのか？自らの気持ちと真剣に向き合い、ためらいつつも歩んでいくひとりの女性。男女の友情という永遠のテーマに挑んだ、心あたたまる物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつ
15
優しくなんてない、お互いに都合のいいだけだと思いつつ、確かに心地いいというか優しくはあるかなと思ったりもした。ちょっと恋にも似た感情も感じながらも友情を続けていく。男女の友情はそれに近いのかもしれない。ラストの「友情ごっこ」という言葉と「男(女)として、友達以上に好き」という台詞が心に残った。友達以上恋人未満、とても都合がよくて、ある意味優しい関係なのかもしれない。2015/04/18
S.Mori
10
恋愛小説の傑作です。普通の恋愛小説ではなく、男女の関係を問い直そうとしているところが好きでした。恋愛に加えて男女の友情にも焦点が当てられています。学生時代に知り合った男女4人が30代になった時のことが描かれています。そのうちの二人は深い関係になってしまい、辛い経験をします。もう一組の男女は友人と恋人の間を揺れ動く関係です。プロットが斬新で開かれた結末には、余韻を感じました。男性と女性のつながりは固定されたものより、絶えず変化していくものの方がときめきを感じるものなのかもしれません。2019/11/17
腰越ヒロシ
1
小説としての完成度、という点では及第点ではないです。結局のところ男と女との間に色恋無しの友情は成立しうるのか、それ以前にこの４人が10年という年月固い絆で結ばれてきた原動力は何だったのか、読み取ることはできませんでした。まあでも、３０過ぎでまだまだこんな風にふらふら揺れ動いている気持ちもわからんではなし、達観したみたいに思ったりティーンエイジャーのように夢想に遊んだり、自身もやっぱり同じような３０代だったかな、と感じました。（その頃もう結婚してて、今もつつがなく続けてますけどね）2024/01/24
みーたん☆
1
大人の恋愛を描いた作品です。 恋と友情。 つきないテーマですね★2016/01/31
Ayaka
1
思わず自分の学生時代を思い出し、自分と重ねた。2012/06/26
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