内容説明
孤独な夜の谷底で、誰かが不意に心の襞に手を差し入れてくる。ひやりとした感触を残酷に感じながら、味わわずにはいられない。そんな恋のはじまりがある(あとがきより)。そんな恋はきっと初恋ではなく、せつなく苦しい、いくつかの恋を経て、それでもやっぱりその手をとらざるを得ない、心の事情がある。終わらせなければならなかったそんな恋を、ひとつひとつ心の襞に刻み込むように書かれた恋愛小説集。「父の恋人」「魂の音符」「手のひらのプライド」等、6篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつ
18
終わりはいつも切なくて、やっぱり寂しい。でも、この中の「さよなら」はどこか優しくてふうわりとしていた。さよならの中に秘められた、かすかな強さ。2017/01/26
吉野ヶ里
9
女性って生き物は難しいものですな。ふむふむ。パリがどうとか、シャトー・カロン・セギュールがどうとか言われてもわからんわーって感じ。みんな寂しいんですんですよねえ、違うのかなあ。人生に対して誠実に生きるためには傷ついていく必要がある。プライドとかは余裕が出来たときの楽しみにとっとこっと。2014/11/10
aco
0
★★★☆☆2010/04/27