内容説明
恋愛の達人・サイモンさんは読書のしかたも一味違う。事件が起これば『FBI心理分析官』のプロファイリングを超える名推理を冴えわたらせ、科学書を読めば自著『あすなろ白書』の登場人物を明快に解説。恋愛文学はもちろんミステリ、心理ノンフィクションまであらゆるジャンルの本から男と女の心の機微や作家の心理を読み解き明かす。サイモンさんの読んだ本も、書いた本音もおいしい。笑えて学べる美味なエッセイ、まずはご賞味あれ。
目次
美味ミステリ(鼻の穴にティッシュ―高村薫『マークスの山』;少女漫画趣味、頭をもたげる―小池真理子『恋』 ほか)
美味文学(『悪童日記』三部作と『怪物』プラス「家なき子」―アゴタ・クリストフ『悪童日記』;ただの人だから物書きになれる―アゴタ・クリストフ『昨日』 ほか)
美味ノンフィクション(『FBI心理分析官2』の秀逸な見解―ロバート・K・レスラー『FBI心理分析官2』;刑事ドラマとホラーと裁判と―ジョン・ダグラス『FBIマインド・ハンター』 ほか)
美味エッセイ・他(私の代打ホームラン王―林真理子『言わなきゃいいのに…』;『あすなろ白書』を二倍楽しむ方法―竹内久美子『そんなバカな!』 ほか)
著者等紹介
柴門ふみ[サイモンフミ]
1957年徳島県生まれ。お茶の水女子大卒。79年「少年マガジン増刊号」で漫画家デビュー。漫画、エッセイ、小説と多岐にわたり活躍中
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiro
1
読書エッセイ。随分前の本で今ではもうあまり本屋でも見かけない本が出てくるのはまあいいとして、時事ネタが古くて著者とほぼ同世代の私にも分からない話が出てくるのには困った。しかし本当に読むのが好きらしく、本を紹介するその語り口は楽しくて飽きさせない。特に小説類を紹介する前半は大変面白く読んだ。ドストエフスキーの読み方のコツがさりげなく簡単にだけれど出てくるのも目に留まった。本書はサラッと書かれたライトなものだが、もっと纏まって著者の書いた読書エッセイ集があれば読んでみたいと思う。2023/07/23
あっちゃん
1
エッセイ風の書評集。身辺雑記に絡めた書評なので、本についてまったく知らなくても読みやすい。なかなか興味深い本も多かったので、読みたい本リストにけっこう追加しました。2010/12/05
トマシーナ
0
面白かったといえば、確かに面白かったかも。他にはあまり見かけない解説の仕方でしょう。2017/07/20
shushu
0
この人のエッセイ、一時期集中的に読んだ。これは再読。面白い、ふきだすこともあって電車で読むのは危険w。2015/04/18
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- 和書
- 虫のゐどころ 新潮文庫