出版社内容情報
赤川 次郎[アカガワ ジロウ]
著・文・その他
内容説明
一度しかない16歳の夏、私とママは再び海辺の別荘にやってきた。3年前にあの「事件」が起こった場所だ。ママも私も事件のことは口に出さず、毎日が穏やかに過ぎてゆく。ところが1週間後、私とそっくりの服を着た少女が目の前で殺された。そして次々と届けられる奇怪なメッセージ。誰かが私の命を狙っている…?『殺人よ、こんにちは』から3年、過去の秘密を胸に抱き、ユキがあの海辺に帰ってきた。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。1976年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。作品が映画化されるなど、続々とベストセラーを刊行。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
『よ♪』
48
『殺人よ、こんにちは』から3年後──。先に申し上げておきます。必ず『~、こんにちは』を読んでからお読みください。あの別荘、あの後味の悪い結末を迎えた海岸に行くのも3年ぶりです。ヒロイン、有紀子も16歳になりました。大人びて感情が見えにくかった彼女が過去を引きずりながらも本当の意味で大人になっていく姿が描かれています。ここでフツー、続編では前作の後味悪さに折り合いをつけるような、例えばハッピーエンドで括ったりするんですが…。本作もやっぱり後味悪いんです…💧くれぐれも『~、こんにちは』を先に読んでから──。2021/03/07
おだまん
11
赤川次郎卒業しているうちに「殺人よ、こんにちは」の続編が。この3年間は本当に大きい。そして、大人になったなぁ。 成長物語としても楽しめたし、携帯もないあの時代を懐かしむ。ラストは仕方ないとはいえ切ない。今回の文学ネタは全然分からなかったのでちょっと悔しい。 2025/04/03
kaizen@名古屋de朝活読書会
8
赤川次郎作品にしては暗い方の部類。 殺人が横行し、 人の良さそうな登場人物も、 殺人者の一味だったりする。 赤川次郎作品にしては、何を主張しているのかが分かりにくい作品。 野生時代という雑誌への連載のようなので、 雑誌の性格に気を使いすぎているのかもしれない。2011/08/16
神城冥†
6
「殺人よ、こんにちは」の続編。今作を読む前に必ず前作を読むことをお薦めする。有紀子は相変わらず落ち着いてるんだけど、今回はちょっと成長した分、いろんな感情も芽生えたよう。そんな状況に本人もちょっと戸惑ったり。三年前の金沢のあの瞬間を思い出すあたり、罪悪感(?)は少しあるのかな。でも温井刑事って前も思ったけど少し抜けてる(毛も)ってゆうかかなりドジ? 完一くん…切ないなぁ。いい子だったのに。いつか有紀子には幸せになってほしいなぁ。完一くんもそれを望むはずだよ、きっと。2013/07/21
Shihosuke T H
5
前作「殺人よ、こんにちは」が原作の漫画を小さい頃に読んでいて、その印象が強かったため、これは印象が少し薄め。でもさらっと読めた。主人公が少し成長していたためか、若干平凡なストーリーになってしまっている気がする。できることなら、松本洋子先生の漫画で読みたかったな~。ところで、刑事さんがいつ主人公の犯行(?)に気付いたのかが気になります。2012/10/16