内容説明
好きになった男が、たまたま血のつながった従兄だった美乃。十円から始まった智美の恋。浮気者の恋人をもつ姉・さつきの恋を理解できない妹・はづき。正反対の姉妹の恋の行方は―。十色の恋を織りなす、十人のヒロインたち。愛することの素晴らしさ、愛されることの喜びを、切々と綴った連作恋愛小説集。
目次
わがままが過ぎるけど
いつも黙っているから
側に誰もいないのに
十円で恋をして
どうしてもどうしても
あなたが好きだから
あなたなんか
自分のことだから
もう一度
時が流れて行くから
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆか
20
ケータイなんて存在しない時代の恋物語の短編集。頻繁に出てくる名古屋弁が可愛らしい。色んな種類の女子がいるので、どの子かには感情移入できそうだし、中には嫌いなタイプの女性もいる。友達より彼氏にワガママ放題だったり、彼氏に振り回されたり、束縛が嫌だったり、そもそも恋愛が面倒だったり…。出てくる女子達はほぼ女子大生なので、当時はこんな風だったのかぁ〜、ケータイがないって事以外は案外今と変わらない。でもケータイだけでこんなに変わるんだなとも思える。2015/10/21
なつ
10
携帯がなかった頃、家電で家族に「早くきれ」と言われ、、、なんてことを懐かしく思い出しながら読みました。私も「(昔の)いまどき女子」だったなー。2014/09/10
あるみ
1
読んだ当時は、ちょうど大学生だったので、すごく身近に感じて読めて、楽しかった。携帯があってもなくても、根本的には、あまり変わりないと思った。
かなこ
1
買った時はたぶん10代で、あまり意味がわからない甘ったるい小説だなと思ってた。けど実家で久々に読んでみたら、みんな(女性)の気持ちがよくわかって不思議な感じだった。恋と電話の話。っていうイメージ。
瑞祈
1
解説のところにもあったけど、共感とか、好感、嫌悪、そういう感情がそれぞれに抱ける。最初の二編、千絵子と美乃にさっぱり共感できなくて意味不明だったから、読み始めはちょっと辛かったかな。さつきに共感で、はづきに好感。大体みんな今の私と同年代のお話だったんだけど、やっぱり世代が違うものでついてけない部分はあった。でも感情はとてもわかる。そういうのは世代を超えるもんね。2012/08/30
