内容説明
二十代なんかなかったぜ/消え去った女たち/日本人と日本野球/競馬場の懲りない面々/作家の缶詰/いけないマンガについて/志村けんの逆襲/もっと「自粛」を/「勤くん」と「紀子ちゃん」/我輩は(作家に飼われている)猫である…etc。作家という仕事・旅・TV・競馬など身辺の出来事をめぐって日常と超常がパラレルする、平凡を究めた著者の超非凡なエッセイ集。
目次
平凡な人生をおくる
平凡な旅をする
平凡なことをする
平凡なことを考える
平凡な猫を飼う
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
24
☆☆☆ その名の通り平凡なエッセイ集。テレビに関する言及や昭和の終わりの空気感の描写は、なかなか鋭いと感じた。高橋源一郎はやはり、文学や文章について語らせた方が面白い。2020/08/14
ばー
3
げんちゃんの若い頃のエッセイというかコラムだなあこれ。世の中のことについてあれこれ思うことを書いています。この頃から、今と通じるようなことをげんちゃんは書いています。反原発周辺とか。ともかく、対象を相対化して、なんでもかんでも「本当にそれで正しいの?」、「こういう考えもできるよ」と分かりやすい方に持っていくやり方は昔から健在。しかし今回は、我々に身近なものを相対化しているので、なんだか逆に深淵になっていて、パラドックスが起こっていて、そういうのもやはり健在で、なんだかやっぱりげんちゃんでとっても楽しい。2012/09/22
☆☆☆☆☆☆☆
1
昭和の末ごろに書かれた高橋源一郎のエッセイ。ベルリンの壁崩壊や天安門事件が起きたり、テレビがまだパワーを持っていたり、いろいろ時代を感じて面白い。そして、やはり野球のことを書いたものが一番感動的。2015/09/20
kodamatsukimi
1
由緒正しき庶民しせんの文章芸 平凡ってなんだったっけ2013/03/09
笠井康平
1
本調子じゃない感じ。昭和の終わりが途中でやってくる。2012/04/06