内容説明
中国系日本人実業家の周龍平は、北京の故宮を観光中に天空からのメッセージを受け取る。「龍王の雲を得たるがごとし」その啓示を「龍」をテーマにしたPCゲームによる世界制覇と解釈した周は、部下の九条宏に至急企画を開発せよと命じた。そのころ日本将棋会のエース佐藤康光・森下卓・島朗・伊藤果の四人が参画した、新感覚の将棋ゲーム「Jチェス」が開発中とのニュースを得た九条は、アイデア盗用計画を立てる。そんな折り、ホテルの一室で周龍平が襲われた。意識不明の彼の両眼には龍王の駒が…。ワンナイト、今回の探偵役は氷室想介。
著者等紹介
吉村達也[ヨシムラタツヤ]
1952年東京生まれ。ニッポン放送ディレクター、編成部プロデューサーから扶桑社の書籍編集長を経て90年に専業の作家に。十五年近い会社勤めの経験は、独特のタッチをもった短編ミステリーの世界にフルに活かされている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
16
ワンナイトミステリー。探偵は氷室想介、朝比奈もちらと登場。実業家・周龍平殺人未遂事件、目には将棋の駒がはめられていた、容疑者は娘・後妻・部下。暗号はなるほどなんだけど、目に駒って…。2024/09/30
そのぼん
12
将棋もチェスもやらないそのぼんとしては、途中こんがらがりそうでしたが、なんとか最後まで読み切りました。 作者本人が途中に出てくるのが面白かったです。2012/05/17
鈴と空
3
サラッと読む分にはちょうどいいのかな。短い話だし、暗号もわりと簡単だし、探偵役の氷室想介以外にも朝比奈耕作が少し協力してたり推理作家・吉村達也が登場したり。将棋が広く受け入れられていかないのは何故か、なんてことは考えたことが無かったな。2010/10/16
らぐうん
2
吉村達也の本は初めて読んだ。比較的短い話だったので、読みやすかった。暗号もいいし、動機も納得できる。ただ、作者主張しすぎなんじゃない?(笑)2018/01/25
あ~ち
2
こういう他の作品のキャラクターがバンバン出てくるのって楽しい。しかも本人まで登場してるし。名前だけ出てきてたことは今までも会ったけど、セリフありだし、HPのこととかも現実そのままだったから読んでてすごい面白かった。2010/03/02