内容説明
お調子者で正義感が強く、娘の謀反にホロリとするキムラ弁護士は一日にして成らず―。東京・八幡山で自然にまみれ、中野で合理主義の母の才覚に育まれたキムラ少年は、都立杉並高校ダンプ岩切軍団でもまれ、あやしい探検隊の前身となる小岩の下宿・克美荘を巣立ち、キムラ修習生として、長崎に赴任する。かの地で見つけた酒場ルパン。長崎青春時代の最重要拠点となったルパンを中心に、途中、新妻・ノリコも加わり、一年四カ月の修習生活がすぎていく。ルパンなくして、キムラ弁護士は成らず―。熱き青春の日々を綴る痛快エッセイ。
目次
キムラ弁護士の弁護士的日常
長崎ルパン物語
コッペパンと英字ビスケット
ダンプ軍団から哀愁の町へ