内容説明
1981年、夏。結婚して3年、24歳の私はすでに人生に絶望していた。夫とともに初めて訪れた街〈ベリルン〉で、私はくすり指から抜きとった結婚指環を、ベルリンの壁に向かって放り投げた。指環は紅く燃えるように光ったあと、壁の向こう側に落ちていく。6年にわたる私の〈ベルリン冬物語〉の始まりだった―。ベルリンを舞台に、男と女の出会いと葛藤をグレイッシュな感覚で峻烈に描いた人気作詞家・麻生圭子の処女小説。
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1981年、夏。結婚して3年、24歳の私はすでに人生に絶望していた。夫とともに初めて訪れた街〈ベリルン〉で、私はくすり指から抜きとった結婚指環を、ベルリンの壁に向かって放り投げた。指環は紅く燃えるように光ったあと、壁の向こう側に落ちていく。6年にわたる私の〈ベルリン冬物語〉の始まりだった―。ベルリンを舞台に、男と女の出会いと葛藤をグレイッシュな感覚で峻烈に描いた人気作詞家・麻生圭子の処女小説。