内容説明
黄金の国「ジパング」こそが真の日本国―天下人・徳川家康を激昂させたその言葉は、この世に不満を持つはみ出し者たちの血もかき立てていた。骨の山から現れた謎の男は神か白痴か。この男こそ黄金の国の秘密の鍵を握るとにらんだ地獄極楽丸とその一党は、姿を消した少女イヨを追って、ついに「ジパング」へとやってくる。この世の極楽を夢見る者たちの前に姿を現した黄金の国。そして明らかになる伝説の謎とロマン。そこに隠された歴史の暗部と、1000年にわたる熱い想いが秘められていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
2
『ZIPANG』ノベライズ版の下巻。テンポのよいお話運びに奇抜な展開の数々が楽しかった上巻でしたが、残念ながら後半は失速気味。設定の消化に追われ、説明過多、全体に芝居がかったセリフまわりも相まって、テンポが損なわれてしまったのであります。主人公一行がZIPANGに到着するのもようやく下巻の中盤にさしかかってから! そこから先は急展開といおうか駆け足気味といいましょうか。映画公開から30年近くが経ち、当時は映像化が難しかった場面に現在の技術で挑んでほしいです。ああ、でも、ふと〇らは映像化できないか。星4つ。2018/10/09
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- 和書
- 文学 〈1985〉