出版社内容情報
旅先でふと耳にした思いがけない物語たち。奇妙な出来事、哀しい昔話、恐るべき真実…。旅という非日常の空間でしか味わうことのできない感動を濃密に凝視したトラベルショート・ストーリーズ。
内容説明
ロンドンの自然博物館にある恐竜の前でじっと息を殺していると恐竜が話し掛けてくる。そんな話を友人から聞いた「私」はそのイグアノドンの標本を訪ねるが、何の物音も聞こえない。がっかりしてホテルに帰ると、フロントに謎の伝言が…。(「イグアノドンからの伝言」より)ロンドン、ボストン、イスタンブール、世界のあらゆる都市へ、原田宗典が空想の旅にいざなう幻想的で不可思議な物語。珠玉のショート・ストーリー集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
96
ずっと眺めていたくなる美しい表紙が印象的な短篇集。活字は青色で目に優しい。題の通りに活字による旅行ができる一冊。作者の発想の冴えも楽しめた。「ワインになった夢」のように一度読んだらずっと心に残るアイディアを元にして書かれた短編が多いのだ。見開き1ページに収まる短編を収録した本だが、それぞれの話を読んでいると空想がとめどもなく広がっていく。夏生まれのせいか「夏の章」が楽しかった。その中で「読書好きの熱帯魚」が一番の好み。こんな魚がいたら読書がはかどりそうだ。2018/06/27
シナモン
81
2026本屋大賞超発掘本と知って手に取った。見開きに1話ずつ。ページをめくるたびにいろんな国の不思議な世界が現れる。青いインクの文字も幻想的な雰囲気にあっている。美しい短篇集だった。 2026/05/21
ぼっちゃん
51
【2026年本屋大賞超発掘本】世界の色々な都市での幻想的で不思議なショート・ストリー集。ドラえもんの道具かなと思うようなものもでてくるが、アガサ・クリスティーが「オリエント急行殺人事件」を執筆した部屋に泊まると列車の音が聞こえる『アガサ・クリスティーの部屋』、自分の心の動きに合わせ進んだり遅れたしてくれる『気紛れな時計』、どんなまずい料理でも美味しくしてくれる幻の食器の『美味食器』がお気に入り。2026/04/13
ヲム
38
たぶんフィクション?だと思いますが、この場所に行ってみたいなと思ったし、作中に出てくるこれが欲しいなって思いました。 本屋大賞発掘部門でこの作品が見つけられてよかったです! 2026/06/05
Natsuko
32
久々の原田宗典さん読了。2000年発行の本作が、本屋大賞で改めて注目される…まさに超発掘本。ラジオで放送し続けた、架空の旅先で出会った不思議なこと、モノを纏めたショートショートだそう。紙の質感、字体、字の色も好きな雰囲気。 この感じ、何かに似てる…と思ったら、クラフトエヴィング商會の「ないもの、あります」「どこかにいってしまったものたち」だと。「ないもの〜」も去年、発掘部門受賞で知り、読んで妄想世界に浸ったのだった😌2026/06/19
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