内容説明
性欲の処理を出来ず勉強が進まなくて、二浪し今年も受験に失敗しそうな息子に、漆原病院院長夫妻は頭を痛めていた。夫妻は女性を誘拐して、セックス処理にあてがいだすが、誘拐した松葉尚子を誤って殺害してしまう。スキャンダルを怖れる夫妻は犯罪を隠そうとするが、なぜか死体が消えてしまう!一方、尚子の兄・松葉潤一の妻も、多摩川で殺された。容疑者に挙げられた男には、アリバイがあったが、小さな糸口から、二つの事件は交錯し始める…。性、金銭、名誉。現代の満たされない者達の、激しい欲望を描く森村誠一の都会ミステリ。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年熊谷市生。青学大卒。十年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている
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