内容説明
カルチャースクールで小説の勉強を始めた主婦の川名純子は、受講生仲間の真美子から“取材をかねた売春”を勧められた。最初は拒否したものの好奇心に負け、指定された新宿のPホテルに行くと、高見友一が待っていた。情事の後、金銭を拒否する純子に高見は自分が書いた「山の屍」という小説を託した。のちに、純子はこの小説を自分の作品として懸賞小説に応募し、新人賞を受賞してしまう。ある日、純子を仰天させる電話がかかってきた。それは高見が登山中に転落死し、純子を「一億円の保険金」の“受取人”に指定しているという内容だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びぎR
3
女性作家目線での展開は謎めいていて面白かったのですが、刑事目線の謎解きの段になると色あせた感じになってしまいました。ベストセラー級の小説を創作した男の実態は拍子抜けですし、すべてのキーとなる女の行動も行き当たりばったりでどうもいまいちです。途中までは面白かったのですがその謎を回収しそこなった感じです。2016/06/13
つちのこ
1
山が舞台の山岳ミステリと思いつつ、読み始めた。結論として山度数はかなり低い。事件の鍵を握るとされる人物が北アルプスの西穂高岳の稜線で墜落死するという場面ぐらいで、少々期待はずれに終わってしまった。 しかし、そこは森村作品だけあり、ミステリとしてのプロセスは大いに楽しめる内容に仕上がっている。キャラクターも元山岳警備隊員の熊耳刑事やちょい役で棟居刑事まで出てくるサービスぶり。山の場面が一転して銀座の高級クラブに変わるところなども、やっぱり“森村作品”だった。(20) 記2002/03/20
musis
1
短い時間でさっと読んだ。あまり考えずに読んだので、それなりに楽しんだと思う。しかし、展開は読めてしまう。2013/11/21
東
1
設定は面白いけど、文章力とストーリーは酷い出来だと思う。 もっと色々と描けるものがあったような・・・・。2012/04/01
jupiter68
0
kindleで読破。2015/08/30