内容説明
落ちこぼれ医学生の小原陽と仕事にやりがいを見出せない広告代理店勤務の阿南康介。高校時代の同級生である二人は、久しぶりに六本木で会って近況を語り合うが、口を突いて出る言葉は愚痴ばかりに―。「もう、やだな、東京にいるの」意気投合した二人は、現実逃避ともいうべき日本脱出を決意。一路、西オーストラリアへ。彼らがアルバイトを始めた牧場のあるモンキー岬は、赤茶けた土と灌木と地平線に囲まれた茫漠たる大自然。だが…この岬にも『開発』という荒波が押し寄せていた。愛と冒険の青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kuririn
7
タイトルでピンとくる方はまずいないと思うが、オーストラリアに実在する地名。青春ものであり、ロマンチックさもあり、ほんの少しバトルもある。内容は正直軽い。が、その軽さがいい。現実を逃避した先に自分の居場所を見つけ、そこではなんだかヒーロー扱い、みたいな。誰しも一度は想像したことのある「あったらいいな」が物語となった感じ。2021/01/17
カンパネルラ
1
二人の青年がオーストラリアの僻地に行き、シェーンと言うか作者自らが暴露している、小林旭の渡り鳥シリーズと言うか、ともかくそんな感じの話を進めていく長編。一応環境保護的なこととかも出て来るのは作者らしい2006/08/16
yoruyuki
1
2012年の不景気でヒーヒー言わされてる身としては考えなしにバブルむかつくなあ。ラストもうちょっと盛り上がってくれてもよかったのに。もしかして「失敗自家製ビールが爆発するとひどい」ってのがやりたかっただけなのか。 2012/04/25
sumikko
1
▲タイトル買い。バブル期の青春小説でオーソドックスな面白さがあり。冒頭の東京の描写ははまさにバブル。2012/03/05