内容説明
早川明子は、「在原業平の寺」といわれる京都の十輪寺で細川和也と出会う。和也は平安文学を研究する大学助教授で、知識が豊富な美青年であった。数日後、和也に誘われた明子は学者達が集まる新年会に出席した。だが、そこで教授の娘との結婚が噂される助手が、毒入りワインで殺害される。さらに長岡京跡では講師の一人が毒物死した。派閥抗争の果てか、学説の対立か?それとも教授の娘をめぐる愛憎劇なのか?恋人和也への愛と不信の狭間に揺れる明子。ミステリー界の双璧が放つ本格長編推理。
著者等紹介
山村美紗[ヤマムラミサ]
京都府生まれ。京都府文化功労賞、京都あけぼの賞を受賞。斬新なトリックを次々に発表し、ミステリー界の女王として読者の圧倒的支持を得る。1996年没
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年東京生まれ。65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞を、81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞を受賞。トラベル・ミステリーで活躍
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