内容説明
そっちに行ってはいけない。燃え上がる磔の女、水底に引きずりこまれる男、神隠しの無闇坂。鮮烈なヴィジョンが宵闇の中に浮かび上がる。乱歩、鏡花、荷風、龍之介…が、幻視した物語が時間を逆流し今ここに甦った。東京に息づく異界の声が、あなたを呼ぶ。流麗な文体で綴る伝奇ホラーの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Spok
5
情念のこもった怪しい話。人形忌と偏奇館幻影が良かった。2019/03/15
冬桐
4
こちらも図書館本。 さらりと読める反面、文豪と怪奇、奇譚の融合が面白いのと、東京という土地柄が色濃く出ていた一冊。 特に乱歩作品を題材にした「無闇坂」はほんとうにあり得そうな話とそうではない虚実ない混ぜ感が好き。 それとともに永井荷風を題材にした「偏奇館幻影」は女性の悲しさ、愛しい人と最後を迎えたいという思いと自分の結晶が燃やされた作家の悲しさが混じっていてとても好きな雰囲気の作品。 永井荷風はまだ未読の文豪なのでこれを機会に読んでみようと思ったり、これを片手にゆっくりと東京を回るのもありだなと思ったり。2022/04/24
crow
3
★★★☆2017/04/01
ハザマ
0
幻想的な趣きのある短篇集。芥川龍之介の戻れなくなる言葉の話が何かしらぐっときた。2013/10/04
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