内容説明
四季のうつろいのなかで、それぞれの時節に映える、はかない草木の花。そして、海、山の幸。そのさまざまな表情に自身の来し方をかさね、句との出会いを語り、句の魅力をさぐる。白山山麓の自然に身をおき、季節のおりなす多彩な情景を鋭敏な眼で見つめ、折々の句を引きながら、洒脱な感性を投影する。草や木、花の姿、そして日常の味覚にも本物にこだわりつづけ、四季自然と俳句を語りながら、人の生き方を浮かび上がらせる、絶妙の句と歳時記への案内書。
目次
勝手な物差
花狂い
床しき弥生
椿のこと
花との相性
発想の転換
そばの話
焼畑
様々の秋
返り花
枯木
ハバのこと
花の偏屈
なお困る
UDOの話
茶の話
アテチョコの花
想夫恋
小判草のような女
彼岸花と『彼岸花』
山の秋
雑柑雑感ばなし
桐一葉