内容説明
―人間がいちばん初めに作った物語はおそらく怪談だろう。荒俣宏、岩井志麻子、小池真理子、瀬名秀明、都筑道夫、丸尾末広、宮部みゆき。現代のホラー界をリードし、怖い話をこよなく愛する作家七人が、さまざまな「恐怖」を、存分に語りあう。心霊現象に始まり、ホラーへの興味が芽生えたきっかけ、影響を受けた映画や小説、そして初めて明かされる衝撃の恐怖体験まで、ホラー小説創作の真髄と秘密に迫る!語り下ろし対談を収録した豪華文庫オリジナル。
目次
魑魅魍魎対決(荒俣宏)
私がホラー作家になったわけ(岩井志麻子)
日常のなかに狂気を持ち込むのか、それとも…(小池真理子)
UFOと幽霊の謎を遺伝子解析(瀬名秀明)
ほんとうに怖い話が好きだ!(都筑道夫)
非現実的なものの恐怖(丸尾末広)
小説はコスプレだ(宮部みゆき)
著者等紹介
高橋克彦[タカハシカツヒコ]
1947年岩手県盛岡市生まれ。美術館勤務を経て、83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞を受賞、デビュー。その後、『総門谷』で吉川英治文学新人賞、『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、『緋い記憶』で直木賞、『火怨』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞
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感想・レビュー
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ヴェルナーの日記
63
ホラーやオカルト作品を手がける7人の作家が、ホスト役の高橋克彦氏と、ホラーに関して様々な内容で語り合う対談集だ。7人の顔ぶれがバラエティーに富んでいて、なかなか面白く仕上がっていると思う。各々がホラーに対する心構えというか、自身がホラー作品を創作するときの姿勢を忌憚なく、心情を吐露している辺りが好感がもてる。ただ表紙のイメージと内容がそぐわない気がしないわけではないが、そのズレが、返って良いのかもしれない。ホラーやオカルト好きで、マンネリに陥っている人たちの視線を変える一冊となるかもしれない。2015/12/30
Yu。
22
猪俣宏(子供)、岩井志麻子(変な人)、小池真理子(真面目)、瀬名秀明(真面目)、都筑道夫(真面目)、丸尾末広(意外と常識人)、宮部みゆき(真面目)‥と名だたる作家さん等のそれぞれの素の部分が知れ愉しめます。。タイトルが『ホラー・コネクション』だけあって対談内容は“そっち系”になるわけだが、ちょっとでも違う方へ向いていくと力尽くで元へ戻そうとする高橋氏のあたふた感が目に浮かび読んでて自然とほころび顔になるという。。高橋先生‥ なんだかんだ言って貴方が一番好きなんだね、その手の話(( *´艸`))2018/01/06
hgstrm2
2
丸尾末広との対談目当てで。なかなか興味深い話が書かれている。私は丸尾作品は気持ち悪すぎて読めないんだがグロ要素を抜いて普通に描けば非常に美しい絵を描くと思っている。そこに惹かれる。皆さんそれぞれ怪談についてのこだわりを語ってるけどなぜかあまり響いてこない。それは恐らく、怪談をあくまでも作り物として、自分とは関係ないものとして書いているからなのかも。むしろ、自分はやばい奴なんじゃないだろうかという恐怖を、怪談を書くことで昇華しているという志麻子さんのような人の方がリアリティがあって興味深かった。2021/10/28
七曲町子
1
高橋克彦の対談集。作家だけでなく丸尾末広ともしていておもしろかった。2012/07/14