内容説明
闇の幕府を作り出すため、おちょうを奪い、蝦夷地に向かった魔人・加藤。新選組の土方歳三や平田篤胤門下生らは、加藤の野望を阻止すべく、もうひとつの伝説の神器・七支刀を携えて加藤を追う!怨霊を呼び起こし、式神を駆使して迎え撃つ加藤との、壮絶な戦いの結末は―?冥府と現世が入り乱れ、混沌と崩壊が巻き起こる。鬼才、荒俣宏の膨大な知識と叡智が、幕末に新たな光を当てる!傑作伝奇大河小説。
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年、東京生まれ。慶應義塾大学卒。作家・博物学者。85年に刊行開始された小説『帝都物語』シリーズ(角川文庫)は、500万部を超える大ベストセラーとなる。87年『帝都物語』で第8回日本SF大賞受賞。89年『世界大博物図鑑 第2巻 魚類』でサントリー学芸賞受賞。膨大な知識を駆使して、古代文明からサイバー・カルチャーまで多岐なジャンルにわたる文筆活動を展開し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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緋莢
18
この巻の冒頭で土方歳三が、斎藤一にアメリカへ行けと命じます。誠の旗を託し「メリケン国で新選組を再興せよ」と命じます。この後、土方歳三は生き残り、北海道で金塊を巡り、新たな戦いを始める訳ですが、そこにアメリカで新たな新選組を作った斎藤一が馳せ参じたら、面白い事になるだろうな~(別のマンガの設定を混ぜた妄想)あらすじに「冥府と現世が入り乱れ、混沌と崩壊が巻き起こる」と書かれている通りの内容で、様々な知識が絡まり合う濃い内容を堪能できました。『帝都幻談』も読まないとな…2019/06/04
Oh!やまびこ
4
五稜郭の戦いの段。場面が浮かぶようであった。時間を忘れて楽しめた伝奇小説。 地理、歴史はあまり得てではない自分であるが「箱館戦争・五稜郭の戦い」の史実にも興味が湧いてくる。2022/11/18
けやき
3
幕末、会津。 官軍の乾退助(後の板垣)が古代の国生みに使用された「瑠璃尺」を強奪したところから話が始まります。 謎の旗本(妖人)、加藤重兵衛が怨霊の幕府を築こうと大暴れします。 終焉の地は蝦夷地、函館五稜郭。 加藤に挑むは平田篤胤の女婿、平田銕胤とその妻、おちょう。 その他、新選組の鬼の副長、土方歳三や斎藤一、旗本の田村幸四郎が登場。 エドワード・スネルも出てるよ。 国生みや怨霊に関するうんちくが面白かったな~。2009/09/18
可兒
3
さて千余年にわたるカトーの歴史も、ミッシングリンクが少なくなってきた。韓国に「からくに」とルビも振らないグッバイヤングメンぶりはともかく、 アリャマタ先生、加藤保憲大復活と小笠原のエピソードはまだですか?2011/03/12
michi
3
怒濤の作図合戦…!頭の中がぐるぐる。物差しは人に向けてはいけません、って小学校の時習わなかったのね加藤くん。将門人形カワイイかも。(一気読みして頭から煙上り中につき変なコメント)2010/02/07