内容説明
ひき逃げに遭って病院に運ばれたオークラ製薬の青年営業マン長生太郎は、強烈な違和感に目を覚ます。自社の研究室で全身の血液を新開発の薬品に置き換えられ、痛みを感じない「生きている死体」として蘇ったのだった。新薬を開発した大学教授の失踪に危険を察したオークラ製薬は、太郎を東京に逃がす。平凡な毎日から一転、危険のただ中に放り出された太郎だったが、恋人の麻美を思う気持ちがさらなる危険に向かわせる…。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年、名古屋市生まれ。慶應義塾大学法学部中退。79年「感傷の街角」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。その後、86年『深夜曲馬団』で日本冒険小説協会最優秀短編賞を、91年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、94年『新宿鮫 無間人形』で直木賞、2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞を受賞。ハードボイルド、冒険小説を中心に幅広い分野で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
83
1994年に刊行された、大沢作品には珍しいSFもの。「天使の爪」の礎ともなった作品。タイトル通り、冷たい身体に熱い魂を載せた男の話である。学術的裏付けは薄いが、小説としては面白かった‼…が、最後尻切れトンボで終わった。2018/01/20
roomy
17
ライブラリー本。読みやすかったです。設定がめちゃくちゃと言えばめちゃくちゃな感じですがこれはこれでいいです。あっという間に読み終えました。2012/12/21
カブ
16
久しぶりの大沢作品。痛快娯楽映画を見ているような、ありえない設定もたまに読むのには面白い。楽しかった!2015/01/11
007
16
B級感はあるが読みやすいし楽しめた。現実的ではないためハードボイルドだがSF感も非常に漂う。それなりの組織が動いたら太郎なんてすぐ捕まるだろうな。2014/10/21
MarsAttacks!
10
ひき逃げされ死んだ主人公がゾンビになって復活する物語。たまにこんなトンデモ設定な物語を描きますが、大沢作品という枠を超えることがないな~と読んでいて感じ、その分安心して、逆にどこかほかの作品と同じようなそんな読後感です。でもラストのまとめ方力技すぎな感じも・・・でも面白かったからいいか!2018/03/15