内容説明
広尾の豪華マンションに住み、女と酒とギャンブルとスポーツでその限りない時間を費す六本木の帝王・沢辺が、突如姿を消した。失踪人調査のプロで、長年の悪友佐久間公は、彼の妹からの依頼を受け調査を開始した。“沢辺にはこの街から消える理由など何もないはずだ…”失踪の直前まで行動を伴にしていた公は、彼の不可解な行動に疑問を持ちつつプロのプライドをかけて解明を急ぐが…!?大沢文学の原点とも言うべき長編ハードボイルド、待望のシリーズ第三弾。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海の仙人
33
新装版の出版に合わせて追いかけ始めたシリーズ。長編第二弾。大沢氏のデビュー当時の作品で、しかも「新宿鮫」の雰囲気も兼ね備えているハードボイルド。今回は、法律事務所で失踪人調査を担う探偵佐久間が、失踪した盟友にして悪友沢辺の行方を追って疾走する。次々に立ちはだかる敵(時には味方)の組織に果敢に立ち向かう佐久間の「探偵は職業ではない。生き方だ」が格好良い。次は「雪蛍」を追うぜ!2024/08/26
rokubrain
13
探偵 佐久間公の生き方のスタイル、こだわりが色濃く表れてくる長編だった。 悪友で無二の親友である沢辺の失踪で、彼らにまつわるネタを総動員した感じ。 公自身の血統や課長との縁もこの作品で明かされた。 佐久間公自身が大沢氏自身とかぶる20代最後の作品だったようで、当シリーズでは「僕」という一人称の表現も最後となっているようだ。 次作から「私」になるらしい。2019/10/12
たま@
12
読めば読むほどはまり込む作家No.1。(あ、私の中でですので誤解なく)今まで大沢氏を読まなかったのが勿体無いような気もするけど、今この段階で読んだからこそ、ここまで面白いって感じれたかもしれない、と思っておこう。時代的に少し前の作品ばかりを読んできたので、大沢氏が現代でどんな風にこの空気感を描いてるのか楽しみです。ただ、佐久間公シリーズはこれで最後らしいですが、公と悠紀と羊子の関係がどうなるのか気になるのですが?(苦笑)2015/03/09
えるもる
8
大沢在昌さんの本を読むのは初めて。沢辺は、見つかるのか?と思いながら読み進めた。危険を冒してまで友人を探そうとする佐久間公の姿に、熱いものを感じた。2017/10/26
むー
6
普段はクールな探偵の佐久間。だけど、「沢辺を探すのは、探偵だからではなく友達だから。仲間だから」と言ったり、熱い部分もある。友達のために命をかけている姿がとてつもなくかっこいいなと思いました。2014/08/11