内容説明
行心を討てという密命を果たし、宇宙皇子が京に戻ってきたのは9ヵ月ぶりのことであった。が、京で皇子を待っていたのは、高市皇子死去のだった。ようやくふたりの心が通じ合うかに思えた矢先の出来事であった。それはしかも、行心を討ち果たしたことすら無に帰してしまうものであった…。ますます激しさを増す非情な支配階層の謀略の嵐の中、宇宙皇子はいったい何を考える―。華麗なる異次元歴史ロマン、迫真の第5巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いおむ
7
既読済みです。2018/10/02
かず
6
戸籍を持たず社会から存在を認められない流民と王国を築こうとする皇子。 しかし多くの犠牲をだし、その夢は破れてしまう。生れ落ちた身分で全てが決してしまうことは悲しいことだが、それを覆すには反乱しかない。しかしミクロ的な部分ではそれしかないと思われるが、マクロ的には対外的な争いをしているのは朝廷である。どちらも重視しなければならないが、マクロ的な部分を軽視しすぎているように感じてしまった。国を作って統制する難しさを考えさせるものだった。2014/05/22
黒蜜
3
面白かったです。シリーズを通して登場する、夢の国「流民王国」ですが、初登場ですね。この時代の日本史は朝廷の動きに限定されすぎていて、果たして畿内から外の地域がどうなっていたのか読みづらい。この当時の農民たちの暮らしぶりが気になるところです。そして、副題が《名も無き花々の散華》、相変わらず副題の付け方が上手い。2015/12/11
ゆう
2
戸籍さえ与えられない『流民』と呼ばれる人たち。それでも租庸調がない自由を得るために自ら流民になるものもいた。それは生活の苦しさから逃れる為でもあった。そんな彼らに『生きる』ことを伝えようとする宇宙皇子は流民王国のリーダーに乞われ朝廷と戦うことになっていくが…結局朝廷の力には及ばず仲間たちは命を落としていく中で死ぬ間際になって初めて『俺は初めて生きている気がした』という流民の言葉が重い。2012/08/30
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
1
【大学在学中の4年間で、卒業後に進みたい業界に関係ある本を1000冊読みなさい、と言われたので挑戦した記録】 #6141997/05/31
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