出版社内容情報
経済小説の第一人者が描く若き起業家の夢と挑戦。実名サクセスストーリー!父の会社の倒産、母の病死を乗り越え、幼い頃からの夢だった「社長」になるため、渡邉美樹は不屈の闘志で資金を集め、弱冠24歳にして外食系ビジネスを起ち上げる。順調に軌道に乗ったかに見えたが・・・・・・。
高杉 良[タカスギ リョウ]
著・文・その他
角川書店装丁室[カドカワショテンソウテイシツ]
著・文・その他
内容説明
幼い日、母の死と父の会社の倒産という悲しみを体験した渡辺美樹は、小学校の卒業アルバムに「社長になる」という夢を記した。大学卒業後、経理会社で経理を覚えた渡辺は、「大卒」と罵倒されながらも佐川急便のセールスドライバーとして働き、起業資金を稼いだ。学生時代に創業の夢を誓った仲間たちと、居酒屋「つぼ八」のフランチャイズとして遂に会社設立にまでこぎつける。お好み焼きチェーンの立ち上げ、サントリー、日本製粉との提携というチャンスも訪れるが。急成長を遂げたベンチャー、ワタミフードサービスの成功を実名で描くビジネス小説の傑作。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年生まれ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
57
言わずと知れた、ワタミを創業した渡邉美樹の一代記。佐川急便のドライバーをやって創業資金を貯めるというエピソードは有名で、佐川はきついけど稼げるという噂を、当時よく耳にしていたことを思い出す。創業してまもなく、つぼ八の石井、日本製粉の坂元という重要人物との出会いがあり、これがターニングポイントになったことがよくわかる。特に、初会談の場で店舗を譲ると言った石井の眼力と度量の大きさはずば抜けていて、著者が言うようにまさに英雄が英雄を知った瞬間。やっぱり人生を左右するのは、何よりも人との出会いなのだ!2023/05/14
sin
40
ワタミ社長の立志伝。行動力が運を引き寄せるつまり実現力を感じた。それは奥さんとの強引なまでのなれ初めに如実に表れている。話全体としては出来事に繋がりを持たせて興味深く構成されているが、そのため時系列に無理があり散漫な感じがしないでもない。さて下巻はどうなっていくのだろう?興味深い2014/07/08
Walhalla
34
渡邉美樹さんの躍進を描いた作品でした。居食屋チェーン「和民」などで知られるグループの創業者ですね。「つぼ八」のフランチャイズ店として出発したそうですが、その後、お好み焼きチェーンの展開で幅を広げていきますが、ベンチャー企業の強みも弱点もそれぞれ経験されながら、会社が着実に成長していく様子から目が離せません。人名も企業名もブランド名も、どれも実名で描かれていますので、とてもイメージしやすいです。下巻に続きます。2022/08/02
mattu
20
目標が明確に持ち続け力が結果を引き寄せるのでしょうね。目標が明確だから諦めずに続ける。2020/02/25
James Hayashi
16
ワタミフードサービスの創業社長の立志伝中。実名で登場人物が描かれ、リアル感があり緊張感が伝わってくる。起業の資金のため、運送業のセールスドライバーでしこたま働いたり、外食産業で起業し運営面で順調な滑り出しで日本製粉より出資を引き出すまでが上巻。求愛やビジネス上で強引さを渡邉氏から感じたが、バイタリティーあふれる行動や、未来を展望した強い決意など、自分にはないものを羨ましくも感じた。下巻へ。2014/07/25