内容説明
1975年、中国側は、訪中社会党代表団に提示した共同声明草案から、“反安保”の文字を消した。色をなして撤回をせまる代表団をしりめに、その後中国は、安保承認、自衛力保持に理解と大きく転換していった。中ソ対立を背景とした超大国力学の非情な対応であった。この時から社会党は、日中交渉の場に席を失った。それは同時に、非武装中立・反安保を基盤とする社会党外交の崩壊であり、国民の信を失う一つの契機ともなった。
目次
第1章 革新の苦悩
第2章 歴史のうねり
第3章 周首相が動く
第4章 ニクソンショック
第5章 流れは北京へ
第6章 舞台はまわる
第7章 何が変わったのか
第8章 新たな鼓動
証言 「安保」その後(安保世代はいま…;社会党の過去と現在は…)