内容説明
時は関ヶ原の戦塵消えやらぬ荒廃の世。身の丈およそ二メートル、岩を削り取ったような剛健なる肉体に異形の大剣を背負って、旅を続ける男がいた。その男の名は万源九郎。鬼神の如き強さを誇る源九郎は、徳川方の刺客に命をつけ狙われることになる。忍術妖術入り乱れ、彼とその大剣を巡る壮大なる物語が音を立てて動き始める―。縦横無尽に歴史をぶった斬る、超弩級時代剣劇の幕が開く。
著者等紹介
夢枕獏[ユメマクラバク]
1951年、小田原生まれ。東海大学卒業。『上弦の月を喰べる獅子』で第10回日本SF大賞を受賞、『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
外道皇帝
9
いよいよ文庫で「大帝の剣」が完結するのではるか昔に読んだきりの1から再読開始。真田忍軍や宮本武蔵、天草四郎、そこに宇宙人的なのが加わった山田風太郎的伝奇時代小説。個人的には主人公の源九郎よりも熊の腕を持つ権三がいいなあ。2016/04/01
大福
6
定期的に読みたくなる伝奇物。一巻から壮大な物語が待ち構えている感じが漂ってきてワクワクする。細かい感想は最後まで読んでからだが、この作品の雰囲気。普通の書体ではなく、行書とか草書みたいな文字で読みたい。なんというか筆で書き殴ったみたいな文字がぴったりな印象。2017/04/08
のりのりのり
4
そりゃあ貘さんが時代劇やっちゃったら、山田風太郎になっちゃうよなー。といってもいつもの過激な暴力といつもの過激な登場人物たち魔物、怪人健在でワクワクしながら読めたどれもこれも一筋縄ではいかない登場人物たちが入り乱れ、まだ出会いを果たしていない彼らがどんな出会いを果たしどんな絡みをしていくのか楽しみ!2016/04/26
黒蜜
2
面白かったです。夢枕獏をしてこの時代を描かせるとここまで破天荒になってしまうのか。有名どころもそうだけど、意外と権三がグロテスクで映像映えしそうなキャラクターでいい。しつこさはもうイヤになるほどだが。そして宮本武蔵!作者が好きそうな人なので、もう主役の源九郎を喰いそうな勢い。2014/11/20
てんとうむし
2
陰陽師以外で夢枕獏さんの本を読むのは初めてでした。なかなかグロい描写が多くてちょっと読みづらかったですが、キャラクターもストーリーも強烈で面白かったです。今後どうなっていくのか楽しみ。2014/09/15
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