内容説明
旧友の中川との二十年ぶりの再会をはたすため、写真家の望月は、西アフリカを訪れた。マーケットで望月は、見知らぬ物売りから声をかけられた。その男はなぜか望月の名前も、“二月二日ホテル”に泊っていることも知っている。そして、中川から預かる予定の荷物を渡せと恫喝してきたのだ―。やがて、中川と再会した望月の前に現われたのは…。表題作をはじめ、男の意地を描いた「暴」他全八編を収録。
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年佐賀県唐津市生まれ。中大法学部卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞を、2004年『楊家将』で吉川英治文学賞受賞
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感想・レビュー
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Take@磨穿鉄靴
49
北方氏。ご褒美に読むつもりだったけどハマらなかった。若い頃なら望月みたいな男に憧れてワクワクしながら読めただろうけど今のご時世、毎日コンプライアンス、コンプライアンスと声高に聞かされると飲酒運転の描写や公道をフェラーリで250km/hで走る描写とかフィクションだと分かっていてもこんな事書いたら炎上しちゃう(*_*)とかが気になって大事な所が入ってこなかった。読む歳も大事だけど読む時代も大切。令和の今読むのは個人的にはキツい。解説読むと本作は「一日だけの狼」という話の続編らしい。そちらは未読。★★★☆☆2019/08/26
ヘル・イン・ア・セル
1
冷笑的な言動、粗暴なシャッターの切り方… バーでグラスを傾ける仕草も、匕首で身体を切り刻まれた中年の悶絶も、 平等な紙幅と温度で、淡々と描写していく「私」。 脳裏に甦る総括と自己批判という過去。 「私」が出会った被写体が自ら背負った不可避な未来。 感情に訴えかけない文体。 その文体で描いた、噎せ返るような人間臭さ。 相容れない特徴の狭間で、 突き放したかのようでもあり、優しくも感じる言葉を、時々こぼす「私」。。2018/05/02
nami-e
1
作者名知ってるのとタイトルに惹かれて購入。内容は可もなく不可もなくってところ。もともと短編集はあまり好きじゃないし、ハードボイルド小説もあまり好きじゃない。主人公が男で、その人目線で物語が進むから、女が読んでも共感しにくい部分がある。2006/11/27
craccho
1
肉がおいしそうだった
かずぴょん
1
題名が印象的ね2009/06/12