出版社内容情報
内田 康夫[ウチダ ヤスオ]
著・文・その他
角川書店装丁室[カドカワショテンソウテイシツ]
著・文・その他
内容説明
旧天城峠の崖下で老人の死体が発見された。男は「下司」と書かれた千社札を携え、毎年百の寺社巡りをしていたという。真相を追う浅見光彦は、直後に発生したアイドル・桜井夕紀の心中事件にも巻き込まれる。老人の不可解な千社参りの道程。夕紀が遺書の中で書き換えた「椿」という伝言…。浅見はさらに、伊豆の手鞠歌が暗示する謎に導かれ、二つの事件の意外な接点を見出すのだが。傑作旅情ミステリー。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
東京都出身、現在は軽井沢に在住。1980年、『死者の木霊』を自費出版してデビュー。82年には、浅見光彦が初めて登場する『後鳥羽伝説殺人事件』を上梓。以来、全国を旅して日本人の心の琴線に触れるミステリーを書き続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chantal(シャンタール)
83
【光彦さんと行く47都道府県】11県めは静岡県!実は岩手県もかなりの割合で登場するが、題名もこうなので、静岡県ということで。清張先生の重厚な物語とはまた違った良い意味での軽さが光彦シリーズの良さである。脳内で沢村一樹に会えるのも嬉しい。私の中で光彦さんは沢村一樹一択だ。話は変わるが「天城越え」、私のカラオケの十八番である。上海のバーで、社長命令によりスマホの音楽に合わせ歌わされたことも。言ってみればパワハラだが、本人が喜んでやってればそれはそれで良いのだろう。実際に天城峠に行った事なども思い出された。2020/09/28
下町ロコモーティブ
14
*伊豆の踊子で有名な旧天城峠をハイキングしていた東京の大学生一行を一台の乗用車が猛スピードで追い抜いた。車は天城トンネルの闇の中に入っていったが、暫くして車が何物かに衝突した様な音が聞こえた。トンネルの出口辺りには車のヘッドライトの残がいが散らばっていたが近辺に交通事故の被害者が捨てられたりしている事は無かった。10日後、遠足中の中学生に社寺巡りをする老人の遺体が発見された。その後、事件は浅見が雑誌記事で対談したばかりの人気アイドル・桜井夕紀とマネージャーとの心中事件に絡む事が浅見の名推理で判明する。2016/07/15
クルミ
11
旧天城峠の崖下で老人の死体が発見された。直後に、アイドルの心中事件。浅見光彦は2つの事件の調査を始める。いざという時に兄・陽一郎に助けを求める。優秀な兄に対してコンプレックスの様なものはあるだろうけれど、相談してすぐに話を理解して対処してくれる兄の存在。犯人の決着の付け方。これでよかったのか?2025/05/07
あおさわ
10
さすがの内田先生でプロットなしに作られたのに見事なまとまり。ただラストは物足りなかったですね。 今回はいつもより浅見さんの お兄さんへのコンプレックスが出てたり 浅見光彦の人物像が出てましたね。 あとお兄さんの名前をほとんど出さずに頑張ったので警察関係の人が冷たい;そこにつっかかる浅見さんもまだ若い印象です。 結構初期の作品とのことなのでそのあたりもあるのかな? ヒロインは途中で交代、 最初のヒロインはほったらかしのまま終わったような;; これはちょっと残念でした。2020/04/13
椿
10
日本古式泳法なんて、ほとんど知らない。見てみたいなぁ。2015/03/16